明日の千葉を見つめて
活動日記
東日本大震災の被災地調査②
11/05/05

 2日目は、NICCOの職員にアテンドをして頂き、NICCOの支援活動を通じて現地の状況を調査しました。
 NICCOについては、コチラを参考にして下さい。

 まずは、気仙沼市街地の被災状況を見て廻り、NICCOが炊き出しを行っている市民会館で避難所の状況をレクチャーしてもらいました。ここにも自衛隊が駐屯し、お風呂を提供しておりました。また、隣の運動公園や中学校の校庭では、仮設住宅の建設が進められていました。仮設住宅への転居も始まり、避難所も集約化する方向になっているようです。
RIMG0107.JPG ここに自治労の支援として福岡から職員が派遣されていたので、話を聞いたところ、仕事があんまりなくて困っているとのことでした。ボランティアの人手は足りないのに、コーディネートできる方がいないため、このような状態になってしまっています。このミスマッチの解消も課題の一つであります。

 その後、大川付近の住宅街に行きました。ここでは高圧洗浄のボランティアをしているとのことでしたが、見た目は全く被災した感じではありませんでした。ここは津波が押し寄せるというよりは、川が増水して冠水したような被害だったようです。しかし、土砂が宅内に入り、側溝にも海砂が堆積したため、現在は土砂は撤去したものの、まだまだ匂いがひどい状況でした。写真は飲食店の食器を高圧洗浄している様子です。
RIMG0126.JPG 見た目は半壊もしていないため、この手の支援についてもまだまだ行き届いていないような状況です。

 次に、気仙沼市で一番被害がひどかった鹿折川付近を調査しました。ここは地盤が70cm以上沈下したため、大潮の時は冠水してしまうため、ほとんど手つかずで、道路も砂利を盛って少しずつ通れるように作業を進めております。船も倒れないように鉄骨を溶接し、支えをつくっておりました。
RIMG0172.JPG ここで被災者の方にお会いして話を聞いたのですが、まだ道路ができていないために、自宅に近付けないとことです。ちょうど船の下敷きになっているあたりが自宅があったところでそうで、その方は遠くからずっと自宅付近を眺めているだけでした。このように復旧どころか、まだまだそれ以前の状態であることがわかり、今回の被害の大きさを窺い知ることができます。せめて、早く自宅の調査ができるような環境になって欲しいものです。

 次に、陸前高田市の長部地区に行きました。ここは山間の集落で一見津波の被害とは縁遠い場所に見えますが、集落に下流にある冷凍倉庫が津波の被害を受け、そのままその津波が沢を上がっていき、この集落まで被害を及ぼしました。その津波は副産物として冷凍倉庫に保存されていたサンマと鮭を散乱させたのです。そのせいで、周辺は悪臭を放っております。今日もボランティアの方々が回収作業をしておりましたが、範囲が広いため、まだまだ時間を要しそうです。
 写真は回収された魚を入れたコンテナを写したものです。
RIMG0192.JPG そして、陸前高田市の市街地へ入りました。ほとんど更地状態になっており、これまで見た被災地の中で一番ひどく、広域であります。ある程度の瓦礫撤去も進んでおり、あちこちの集積所に車や瓦礫が山になっております。しかし、進んでいると言ってもごく一部で、ここも完全な撤去はまだまだ時間を要すると思います。ここもやっぱり地盤が沈下しており、名勝「高田松原」はほとんど海中に沈み、球場も海中に浮いているようでありました。
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 最後に、小友地区の避難所となっている広田半島にあるオートキャンプ場「モビリア」を伺い、ここの責任者を務められている陸前高田市議会議員の千田氏と意見交換を行いました。千田氏は議員らしい視点で、今回の災害の課題を我々に話して下さいました。今回の被害を拡大した主な要因は、市役所の防災マップやマニュアルにあると指摘。想定した津波による浸水区域内に、避難所や防災本部があるのは問題があると議会でも追究したが、理事者との答弁はかみ合わなかったとのこと。実際に、市職員はマニュアル通りに避難所に住民を避難させ、被災してしまった。職員も80名亡くなった。一方で漁師は一人も亡くなっていない。漁師は経験的に津波の恐ろしさをしっているからだといった話をして下さいました。この指摘はとても重要で、我々ももう一度防災ハザードマップや地区防災計画の見直しをしなければならないと感じました。
 また、学校を避難所にするのは問題があるとも指摘。現在、学校が再開されたが、仮設住宅が校庭にあり、体育もできないし、そもそも避難所と学校が共生するのは好ましい教育環境ではないとおっしゃっていました。この指摘もごもっともだと思います。しかし、現在、千葉市の中でも人が多く集まれる施設は学校ぐらいしかなく、現実問題としてはその代替えとなる施設はないので、これも今後の課題として議論していきたいと思います。
 この他にも、避難所内において運営に気遣ったことなど、様々なことを教えて頂きました。
 陸前高田市議会は、議会事務局長と補佐が亡くなられてしまいましたが、6月議会を開催する方向で調整しているようです。現在は、週一回だけ、常任委員会で集まって意見交換をしているようです。
 このような話を聞いて、いざ千葉市で災害が起きた時、私は市議会議員としてどのようなことができるだろうか、改めて考えさせられました。防災計画の見直しの中で、そういった部分ももう一度考え直していきたいと思います。

 予定では、小友小学校に寄ってNICCOのメンタルケア事業を視察するはずでしたが、この時点で18時をまわっていたので、時間の都合上、キャンセルすることになりました。