明日の千葉を見つめて
活動日記
メディアリテラシーの重要性
11/07/31

 日本の社会というのは、本質的にイジメ体質なのではないかと感じることがしばしばあります。ちょっと相手の立場が悪くなると寄ってたかって攻撃するというのがよく見かけます。ワイドショーなんかの一方的な報道もそうですし、ネットにおける炎上なんかもイジメと何ら変わりないと思います。特に言論封鎖というべき、ちょっと過激な一言を話の前後や背景を無視して叩く姿には本当に吐き気がします。例えば、森元首相の「神の国」発言は有名ですよね。それから自分たちの意にそぐわない主張に対しても、一方的な攻撃することもよく見かけます。議論は歓迎ですが、変なレッテルを張って一方的な非難を浴びせるのは勘弁してもらいたいです。例えば、放射能の問題を含め一連の原発問題については非常にセンシティブな話題に内容になっています。少しでも原発を擁護する発言をすると、「お前は原発推進派か!」とか「東電からいくらもらってるんだ!」とか辻違いな言葉が一方的に浴びさせられます。ですから、空気を読める人は公の場でセンシティブな話題には触れないようにしてしまいますから、益々議論は深まらず、結果的にはあまりいい方向に物事を進まなくしてしまっているような気がします。
 私の場合は悪く言えば(というか本質的に)単なる天の邪鬼なんですが、物事をなるべく俯瞰的に見るように心掛けております。そのため、一方的な論調が増えてくると、敢えて反対意見を述べたくなってくるのです。議員としては、空気を読むことは大切なので、敢えて揉めるような発言はしないよう心がけていますが、流されるのはどうかと思っていますので、常にバランス感覚を保ちながら問題提起をしていきたいと思っています。
 皆様もどうでしょうか。普段思っていることを口に出したらきっと非難されるだろうなぁと感じていることは結構あるんじゃないでしょうかね。

 今週は、そのようなことを象徴するような出来事が起きました。それは、俳優・高岡蒼甫氏のツイッター発言についてです。この話題は、ネット社会では有名ですが、一般社会で語られることはありません。私も今週末に色んな方と話しましたが、これを話題に挙げる人はいませんでした。しかし、ネット内での反応の高さを考えるともっと取り上げてもいいのではないかと思います。
 
「正直、お世話になった事も多々あるけど8は今マジで見ない。 韓国のTV局かと思う事もしばしば。しーばしーば。 うちら日本人は日本の伝統番組求めてますけど。 取り合えず韓国ネタ出て来たら消してます^^ ぐっばい。」

 この発言を機にツイッター上で様々な意見が飛び交い、最終的に本人は事務所を解雇されることになりました。その後、何故かフジテレビの不視聴運動やスポンサーの不買運動にまで発展しているようです。これが一般の視聴者だったら、「嫌なら見なければいいじゃん」で済む話ですが、業界の中から出てきたということが問題なんでしょうね。

 さて、論点を整理してみましょう。
 今回の発端となった8=フジテレビの韓流ドラマの多さについてですが、たしかにお昼過ぎの時間帯は非常に多いような気がします。ただ、これはフジテレビに限ったことではなく、NHKをはじめ民放の他局やBSでも多く流されており、多少フジテレビが多いかもしれませんが、特段フジテレビだけの問題ではないと思います。
 私はこの理由のひとつに韓国ドラマの放映権料の安さが挙げられると思います。現在、景気の低迷とともにインターネットの普及によってテレビ局の収入は激減している状況にあり、収入が少ない中でいかに安くて視聴率の稼げるコンテンツをつくるかが一番現場で求められていることではないでしょうか。私は現在の芸人ブームも、出演料やセット費用のかからない芸人を使うことによって生まれた現象だと思っております。ですから、昼から夕方の時間帯は、韓国ドラマがなければ、ほとんどが番組宣伝(番宣)や再放送ばかりになってしまうので、放送局にとっても背に腹は代えられない状況なんだと思います。ただこの状況を続ければ、日本の番組のクオリティは益々下がってしまうような気がします。予算をかけずにいかにいいコンテンツをつくるか、日本文化の向上のために製作会社も頑張ってもらいたいものです。
 
 もう一つ、この韓流ブームはつくられたものだという考えについてですが、これも批判の対象になるのか疑問です。何故なら、流行というものは一般的につくるられるものであるからです。例えば、流行色というものは、インターカラー(国際流行色委員会)が選定していることは有名な話です。トレンドセッターという言葉もあるように、流行には仕掛け人がだいたいいるものです。もちろん例外もあります。
 ただ、ここで問題となるが、公共の電波を使っているマスメディアが自社の利益だけのために、流行をつくっていいのかということです。K-POPアーティストのCD著作権については、その多くをテレビ局の関連子会社が買い漁っている現状にあり、K-POPが売れれば売れるほどテレビ局がもうかる仕組みになっています。当然、このような手法は、作成にかかわった映画を宣伝するといった形で以前から行われてきた手法でありますので、特段問題視すべきかという議論は残ります。ただ宣伝だと判り易いものならいいのですが、あたかもそれが凄く流行っているとの印象操作はどうかと思います。おそらく、この問題の多くの支持者は、きっとこの辺りが納得いっていないのではないでしょうか。ふかわりょう氏もラジオでこの件に言及しています。

「CMだったら視聴者はCMとして受け止めるけど、番組で取り上げるのは世の中の現象がこうなっているかのように偽装している。そこにメディアの大事な境界線がある」「刷り込みとかって、僕らはまだ判断できるけど、小中学生はそれが全てになってしまうから」

 至極正論ですね。

 個人的には、K-POPも韓流ドラマもクオリティは高いと思っていますし、KARAや少女時代はかわいいと思います。先般もLOVE-1フェスティバルに参加してきたので、その人気は感じていますが、あまりにバランスを欠いたプッシュはごり押しにしか感じられません。
 私自身は高岡氏の一連の発言を聞いて、全く違和感を感じておりません。何故なら私自身も少なからず、韓流多すぎだろと思っていますし、これだけ震災で日本が大変な時に、もう少しメディアのあり方を考え直した方がいいのではないかと思っているからです。

 しかし、残念ながら、彼は事務所を解雇されてしまいました。これによって、益々この問題は大きくなったと思います。一般社会に照らし合わせて、お得意様の悪口を言う社員をどう扱うかと問われれば、何らかの処分は普通受けて然るべきでしょうと答えるしかありません。ただ一発解雇はやり過ぎのような気もします。これでは言論統制じゃないかと非難されても仕方ありません。
 特にひどいのは、この問題を取り扱ったマスコミの対応です。ほとんどツイッターの内容を無視した形で高岡氏の個人を中傷したり、勝手に離婚間近と報じる姿勢には閉口です。どうやら芸能人のマスコミ批判はダブーなようで、そんなタブーを犯した高岡氏はまるで変人扱いです。いわゆる空気の読めない人ってことなんでしょうね。一人ぐらいフォローしてもいいと思うんですが、この辺の寄ってたかって攻撃するイジメ体質はワイドショーの真骨頂ですかね。(ちなみにYouTubeでしか確認してないので、私も情報操作されているのかもしれませんw)
 いずれにしても、この件に関しては、本人も納得の上だったようなので、我々が口を挟む余地はないと思いますが、個人的には、彼の発言や態度を支持しているので、頑張ってもらいたいと思っています。

 むしろ、問題になるのは各放送局の株式の外国人保有率の高さで、電波法第5条第4項第2号及び3号では、外国人の株式保有率(議決権)が20%を超えると免許を与えないことになっています。この辺りは今後に大きな影響を与えそうです。
 また民放である以上、多少の商業主義は致し方ないとしても、電波法で免許制になっている通り、電波は公共のものであるので、もう少し公益性を意識しないといけないと思います。

 この問題に対して、ネットの上の様々な議論を見ていると、論点がずれてる(敢えてずらしてる?)ものが多く、この問題を益々根深いものにしようとしています。
 私がこのエントリでこの題材を用いたのは、見る側のリテラシーの強化と見せる側の倫理感の強化が益々必要になると思ったからです。各放送局も時代(メディアのあり方~テレビしかない時代からテレビもある時代~)は変わったという認識を持たなければ視聴者に置いていかれますし、視聴者側もこれだけ情報多寡の時代にどの情報が正しいか(自分的にでも結構です)をしっかり取捨選択しないと自分を見失ってしまいます。逆の言い方をすれば、もっと自己の確立をしないといけないということです。何でもかんでも疑って風評被害をもたらすのは問題ですが、自分で情報を集める努力をし、自分で考えて行動しなければなりません。そういう意味でも市民も自治体ももっと自立を求められてくるでしょう。私も情報に振り回されないよう、今後も自己の確立にしっかり努めて参りたいと存じます。