明日の千葉を見つめて
活動日記
京葉5市議会議長連絡協議会議員合同研修
12/01/30

 今日は午前中に、自民党第九選挙区の若葉支部会議が自民党県連で行われ、今年に解散があるかもと噂される衆議院選挙に向けた協議が行われました。今日は課題の整理だけになってしまい、具体的な取組等については次会に持ち越しになりましたが、いつでも選挙が戦える状態にしておけるよう、気持ちを引き締めていきたいと思います。


 午後は、京葉5市議会議長連絡協議会の議員合同研修会がオークラ千葉ホテルで行われました。今回は千葉市が幹事市ということで、講師の出迎えや他市の議長の接待などをするため、少し早目に会場入りしました。

 今回の講師には第30次地方制度調査会の座長で、東京市政調査会理事長の西尾勝先生をお迎えし、「これからの地方分権と地方議会のあり方」という演題でご講演頂きました。

 ちなみに東京市政調査会は、1922年2月に当時の東京市長後藤新平によって創立された独立自主の財団法人で、毎月「都市問題」という冊子を発行しています。私もよく質問の参考にさせていただいている非常に役立つ月刊誌です。その他、全国市長会、全国都市センター、東京市政調査会の共催で年1回、全国都市問題会議を開催しているそうです。

 また、地域主権改革については、基本的には地域主権戦略会議が中心で地方問題について地方制度調査会が行うという役割分担になっているとのことで、第二次地方分権改革法が菅政権の最後に成立し、現在、第三弾が審議中であると、まずは自己紹介代わりに上記のような説明をされました。

 その後、レジュメに基づいて、それぞれ説明がなされました。レジュメは以下の通りです。

Ⅰ 地域主権戦略会議と第30次地方制度調査会
  1 地域主権戦略会議による地方分権改革
    ① 法令による義務付け・枠付けの緩和(小早川光郎主査)
    ② 都道府県から基礎自治体への事務権限の緩和(前田正子主査)
    ③ 国庫補助負担金の一括交付金化(神野直彦主査)
    ④ 出先機関の原則廃止(北川政泰主査)
  2 第30次地方制度調査会への諮問事項等
    ① 地方自治法一部改正事項についての再審議
    ② 大都市制度のあり方
    ③ 地方議会のあり方を初め住民自治のあり方
    ④ 東日本大震災後の基礎自治体の役割と行政体制のあり方
Ⅱ 住民自治の拡充と地方議会
  1 地方自治の拡充に地方6団体は消極的
    ① 地方分権推進委員会(1995~2001年)での体験
    ② 地方自治法一部改正事項をめぐる体験
  2 3議長会から寄せられてきた改革要望
    地方議会を首長と対等並立の代表機関にするための地位向上と権能強化
    これを象徴しているのが、
    ① 議会招集権を議長に与えよ
    ② 議員を「公選職」と位置づけよ
  3 議会基本条例の制定運動の拡大
  4 議会審議の活性化こそが肝要
Ⅲ 地方議会をめぐる中長期的な検討課題
  1 国会の模倣からの脱却
  2 基礎自治体の議会と広域自治体の議会の区別 
  3 地方自治の政党化をどう考えるか
  4 二元代表制の仕組みが最善か

 まず、地域主権戦略会議による地方分権改革として、上記のⅠ-1の①②の二項は地方分権改革推進委員会(丹羽委員会)の勧告に基づくもので、実は、その前の地方分権推進委員会(諸井委員会)までは各省庁から回答をもらった内容で勧告をしていたが、丹波委員会の内容については各省庁からはゼロ回答であったと述べられ、「だから、この改革は政治主導で行うしかない」と語気を強めておりました。
 そして、民主党政権において、この勧告を採用し、地域主権改革に取り組むように各省庁に指示したところ、最終的には五割の回答が得られたそうで、そのことについて新聞は(足りないと)批判しましたが、自公政権なら二割程度しか実現できなかっただろうというのが西尾先生の見解であります。ただ、このことは民主党が優れているということではなく、自民党の合意形成のあり方に問題があるだけで、恐らく自民党の政調でこの議論をすると族議員(大臣経験者など)から反対があり、総務会にもあげることもできず、実現出来なかっただろうと。幸いなことに民主党は素人集団のため、各省庁の反対ができなかっただけ。今、だいぶ族議員も増えてきているので、二年もしたら自民党のようになっているだろう。ある意味いいタイミングでやっていただいたと思うと述べられ、初っ端から西尾節全開でした。
 そして、「③ 国庫補助負担金の一括交付金化 紐付きの廃止」については、色々異論があるが、民主党がやりたがっているとのこと。
 西尾先生は、これについて、結局紐がついてしまうのではないかと傍観してきたが、とりあえず法改正により政令指定都市から導入した。引き続き自治体にとって使いやすい交付金となるように努力しているとのことでした。
 「④出先機関の原則廃止」についても、議論が分かれており、まず勧告通りハローワークから手を付けたが、私の指摘通り、大混乱しているとのこと。結局、まだ議論中で、他の省庁にも求めたが、各省庁は道州制が成立したら分権するということなので、関西広域連合や九州広域連合でモデルとして、環境省、国土交通省、経産省の出先を移譲する予定だったが、いまだ上手くいかないのが現状です。そもそもこの問題について地方六団体の要求が間違っており、線引きがしっかりしてないのに要求だけしてもダメで、国の責任でやらなければならないものあると主張。今の考えは、一旦地方に下ろして、仕訳の後、国の方へ返すというか、もう一度国で組織を作れというのか。これでは必ず混乱が生じるともっと議論の必要性を訴えました。

 続いて、菅総理大臣から六団体でもめている事項である2の①~④について整理してもらいたいと諮問され、総理大臣の諮問事項ではないものも総務大臣から意見を求められた。最終的には、四項目は総務省の提案通り、六団体にも了解を得たところであるが、総会には、普段出てこない国会議員と六団体の代表が出てきて、結局②大都市制度のあり方と④基礎自治体のあり方に絞られ、残念ながら③の地方議会のあり方は漏れたとのことです。漏れた事項について、任期二年の中でどうできるかが課題であります。

 次にⅡ-1について説明がされました。

 地方自治には団体自治と住民自治があるが、地方分権推進委員会の時に要望事項を募ったが上がってきたのが団体自治の拡充のことばっかりだった。だから、委員会としても団体自治拡充に力を入れたところであると。ただ当時から社会党と共産党は住民自治の視点が欠けていると指摘はしてきたとも述べました。
 委員会の答申は西尾先生が書いたのですが、六項目の中の五項目めに住民自治の拡充(選挙のあり方、長と議会のあり方、住民投票制度、コミュニティレベルの自治、行政委員会のあり方など)、そして六項目めにいずれ日本国憲法92条の改正をすべきと盛り込んだとのこと。つまり、地方自治の本旨という記述が曖昧なので、本旨の中身を明確化すべきと記述したそうです。

 また、当時の片山総務大臣は何とか住民投票制度を取り入れたかったようですが、六団体から反発がありできなかったようです。西尾先生は、何とか限定的に導入できないか考え、例えば起債をする時、大規模施設を作る時とかに限定して、住民投票制度を導入を検討したが、なかなか実現できないの現状だと述べました。
 もうひとつ、直接請求権の除外されている税金にかかる部分について条文から削除を考えたようですが、これも六団体から反対があり、結局、答申からも外れて、実施時期を先送りしたとのことです。

 つまり、以上のことから、地方六団体は住民自治の拡充に消極的というのは、今でも変わっていないと指摘されました。

 西尾先生の話は、これまでの改革についても言及され、12月に出された地方自治法改正案に関する意見についても説明して頂きました。

 それがⅡ-2で、議長会が求めていて、実現しそうにないものが、「①議会招集権を議長に与える」ことです。
 これは、総務省の伝統的な解釈としては、あくまで招集権は執行機関に与えているのではなく、自治体の代表に与えている。つまり、国は内閣の助言により、天皇陛下が招集しているのと同じ考えらしいです。そこで、問題となっている臨時議会については請求権を与えたところでありますが、阿久根市の問題もあり、議長会では引き続き招集権の付与を要求したとろ、三首長からは反対があり、実現できないのが実情である。
 また、「②公選職」ついては、住民の理解が得られないのではないかと一言述べただけでした。

 それよりも、三議長会から(要求が)出ないことが不思議だと思うのは、「規則の制定権」についてで、何で条例にしないで決められるのか考えた方がいいのではないかと提言。それから、栗山町のように審議形態を変えたらどうかと。地方議会は全体的に国会の真似ばかりなので、地方の実態に即した改革をすべきとの意見を述べられ、講演を終えました。
 

 

 テープおこしをしたわけでもないので、聞き漏らしや勘違いなどがあると思うので、ご理解願います。