明日の千葉を見つめて
活動日記
偶然ではなく必然
12/03/04

 今日は午前中に千葉市社会体育指導者講習会が開催され、船橋市立船橋高等学校教諭サッカー部監督朝岡隆蔵氏を講師にお招きし、「選手を育てる、伸ばす指導とは~納得と実感の指導~」という演題でご講演賜りました。
 まず、最初に千葉テレビの協力で編集された選手権優勝までの軌跡をまとめたビデオを見たのですが、絶妙の編集というか、選手や監督の気持ちがうまく表れていて、ちょっと目から汗が出そうでした。
 話は、まず、監督の自己紹介から入りました。監督も市船出身で、当時、やはり選手権で優勝しましたが、実はピッチにいなかったそうです。当時は理不尽な練習も多く、納得いかないこともあって、筋が通らないことがあると当時の布監督に噛みつき、その結果、メンバーから外されたそうです。
 また、日大時代は、多くの大学同様、キャプテンが自主運営で行っていましたが、やはりきちんとした指導者から客観的な評価を指導して欲しいとのことで、大学に求めて、4年の時に実現したようですが、やはりたった1年では指導の方針が徹底しなかったため、やはりその指導者にちゃんと選手とコミュニケーションを取って欲しいと噛みつき、やはりスタメンから外されたとのこと。しかし、その時に感じて得られたものがあったそうです。
 卒業後は指導者になるために、採用試験を受け続けたようですが、なかなか採用されず、とりあえず講師として採用された朝日ヶ丘中で指導したサッカー部が県大会を優勝し、全国大会出場したことが評価され、私学に呼ばれ、クラブチームの立ち上げにも携わったそうです。しかし、スタッフが同じ方向を向いておらず、それを指摘したが、結局変わらなかったため、辞めることになり、やはり自分の夢を実現するため、何度も試験を受け、28歳で受かったそうです。
 このような経験を活かし、
現在は市船の監督として、精神的な部分については、布イズムを引き継ぎつつ、当時と今ではサッカーと選手の質が違うため、自分なりのやり方をしているようです。
 練習環境は公立では珍しく人工芝で恵まれているが、部員は84名で多過ぎるので、段階的に減らしていきたいそうです。また、リーグ戦が多くなっていることから、リーグ戦に合わせた環境づくりも考えないといけないとスタッフとも戦略を話しあっているそうです。勝ちに拘れば失うものもあるし、多くの選手が出られるようにしたいというのが現在の考えです。
 
現在、チームを三つのカテゴリーに分けており、頑張っている選手を引き上げるなど、カテゴリーの組み替えをしてモチベーション維持し、レギュラーの固定化はしない方針とのこと。調子のいい選手を使わないと選手は不貞腐れるということを自分の経験で解っており、精神的なケアもスタッフと相談しながらやっているそうです。
 そして、さらに選手権を頑張る仕掛けとして、チームがまとまるために、試合に出られないBチームの2名に思いの丈、つまり選手として出たかったという本音を涙を流しながら話してもらい、さらに選手の一番近いところでサポートしてもらうようにしたそうです。そのおかげで選手は落ち着いてプレーできたとのこと。それは、選手たちが試合上のストレスより試合に出れないストレスの方が大きいことを知ったからです。
 決勝戦の前も怪我して出られないメンバーがモチベーションアップの話をしてくれ、選手が皆涙を流しながら試合に臨みましたが、そういう想いがなかったら、最終的にあのような決勝戦の結末はなかっただろうというのが監督の率直な感想です。
 その後、指導方針について、話して頂きました。
 朝岡監督は、基本的に
「教えない。気付かせる。」方針で、気付かせるような工夫もしていますが、その具体的な方法は秘密だそうです。そこが我々の知りたいところなのに!(笑)
 
試合前の集合もしないし、ピッチでも怒らないし、指示もしないという徹底ぶり。問い掛け(問答)方式ということで、選手自身に考えさせる形を採っています。その結果選手も話がうまくなり、話すのがうまくなると自信が生まれるという良循環が生まれるようです。練習もレベルの高い選手が多いので、細かいことを教えず、試合形式の練習が多いのが特徴。
 選手権も戦略としては、0-1でも慌てさせず、まずはこれ以上点を取られないことを指示。このゲームプランは選手も理解しており、もともと点の取り合いはせず、地力はあるので、相手がじれるのを待ち、アディショナルタイムで同点に追いつくのはさすがに遅かったようですが。
 このように想定の範囲内で試合を運んでいた話を聞くと、あの結果は
偶然ではなく、必然だったと思いました。

 とにかく、監督の話は、スポーツのみならず、全ての組織運営に充てはまるなぁと、非常にためになる話を聞きました。今後に役立てたいと思います。