明日の千葉を見つめて
活動日記
情報政策の最新動向
12/04/13

 今日は定期的に開催してます国の役人の方を招いての勉強会を行いました。いつもセッティングをお願いしている国会議員の先生にこの場を借りて改めて御礼申し上げます。

 

 さて、本日のお題は「情報通信政策の最新動向」を総務省の方に説明して頂き、様々な意見交換を行いました。

 冒頭にブロードバンド基盤の整備状況について説明を受け、日本はすでに世帯カバー率では100%を超えており、光ファイバーの加入比率も韓国を超え世界一となっているとのことでした。これまでの一般的な印象ですと我が国はIT後進国のような感じですが、既にインフラ面では世界一であることは間違いないようです。

 また、携帯電話の加入数も人口を超えております。

 さらに情報通信産業がこの10年間一貫して我が国経済の成長を牽引していることは、様々な資料からも明らかになっています。特にインターネットGDPは約20兆円(構成比3.7%)で自動車製造業を超えていることは意外と知られていない事実であります。

 しかしながら、我が国のICTの利活用は遅れており、2010年の電子政府準備度指数は、17位と2008年の11位からランクダウンしております。(韓国は6位から1位へ、米国も4位から2位へランクアップ)校内LANの整備率も韓国が100%に対し、我が国は82.3%。診療所における電子カルテの導入率は、北米は20%台と低いものの、ニュージーランドやオランダは90%台、英国やオーストラリアなどはそれに次ぐ水準でありますが、我が国は11.2%と最低水準であります。ICT分野に関する国際競争力も2005年に8位までなったのものの、結局20位前後を相変わらず推移している現状です。

 平たく言えば、我が国の特徴である「ハードには強いがソフトに弱い」という傾向がこのICT分野にも如実に表れていると言えるでしょう。

 逆に言えば、クラウド時代に向けての最適なネットワーク環境整備はできているので、しっかりとした戦術を持っていれば、今からでも世界のトップに躍り出ることは可能です。

 そういう前提を踏まえて、今後のグラウドサービス普及に向けた基本的な考え方として「スマート・クラウドサービス」の実現に向け、4つの柱「産業の枠を越えた効率化の実現」「社会インフラの高度化の実現」「環境負荷の軽減」「企業のグローバル展開の促進」を説明して頂きました。

 でも、結局は国民のリテラシーを高めることが必要なのではないかと思います。リテラシーといっても、別に高度なものを要求するのではなく、まずはそんなに敷居の高いものではないと親しんでもらう環境やプライバシーに関する考え(プライバシー・バイ・デザインなど)を整理して理解してもらうだけで充分だと思います。

 それから、別に機器は使いこなす必要はないと思いますが、クラウドで可能なことや「Follow The Moon」のようなクラウド的な発想を学ぶことは大切だと思いますので、クラウドの概念の勉強はしておくと今後の役に立つかもしれません。

 

 それの他、今回の勉強会で非常にためになったのは、総務省が今年の3月に行った「災害時における情報通信の在り方に関する調査」の結果を紹介して頂いたことです。震災対策も、「情報通信」という視点から見るだけでもまた違った見方ができるということを実感しました。

 例えば、情報収集手段の時系列的な変化は今後の震災対策に大いに役立つと思います。震災発生時は、即時性が高いラジオが評価され、直後は安否確認等を行うための双方向性を有する携帯電話・メールと、映像を伴う地上テレビが評価され、その後は、地域性の高い情報を収集可能なインターネットの評価が高まっているという結果がでていることから、今後の災害対策の見直しにおいて、時点毎の情報提供のあり方も考えていくべきものと考えます。

 その他、課題として、ライフラインとしての電源確保と、通信インフラの可用性、信頼性、冗長性等の確保を指摘している回答者も多いことから、緊急時の被災地域のコミュニケーションを確保する通信インフラの実現が期待されています。

 簡単なことから対応するとすれば、避難所として体育館を使用することが多いのですが、コンセントが少ないことから、電気が復旧した後でも個別の電源を確保することができないことが多いので、テーブルタップを避難所に用意するとかの対応ができると思います。

 また震災後の事業継続という観点から今後のクラウドの有効性もよく理解できました。今回津波でありとあらゆるものが流されてしまい、役所も企業もデータの損失や業務システムが被害にあっており、特に企業ではネットワークの被害が大きいようです。というのは、データやシステムはいざという時のバックアップ体制を取っているのですが、結構ネットワークに関しては、メイン回線が途切れた場合のサブ回線を用意している企業が少なく、必要な情報にアクセスできない状況が生まれたようであります。

 データに関しても、例えば、被災地に薬は届いても患者のカルテが紛失してしまっていれば、適切な処方をすることができません。これが電子カルテとしてクラウド上にデータが残っていれば、対応することが可能になってきます。

 こういった観点から、災害対策としてのバックアップの重要性も見えてきました。

 最後に、様々な施策展開についても、マイナンバー制度をはじめ、フューチャースクール推進事業やケータイによる鳥獣被害対策(京丹後市)の事例紹介など、簡単に説明して頂きました。

 しかし、残念なことにこれだけ可能性のあるICT政策について、政府が推進力を発揮できていません。その主な理由は、トップのやる気なんでしょうけど、それ以外に要因を挙げるとすれば、縦割り行政の中で、横串を刺せるようなCIOの存在が中央政府には無いことだと思います。地方自治体でもICT政策が進んでいるところは、大概CIOを置いているので、このような強力な推進者を置くことが今後の政府のICT政策を展開していく上で重要だと考えます。

 本市におきましても、今日得た知識をもとに、更なるICT政策の推進を図っていきたいと思います。