明日の千葉を見つめて
活動日記
自治体病院の課題
12/05/09

 今日は、全国自治体病院経営都市議会協議会の定期総会に出席してきました。

 自治体病院の経営状況も、各自治体が公立病院改革プランを立て、鋭意努力していることから、だいぶ改善傾向にあり、22年度決算では、全体で22年度ぶりに黒字に転じ、黒字の病院数も半数を超えましたが、まだまだ医療改革は道半ばで、医師不足、偏在対策を引き続き取り組んでいかなければなりません。

 

 来賓には、自治体病院議員連盟会長の細田博之代議士がお見えになり、ご挨拶頂きました。本来ならば、全国自治体病院開設者協議会会長の西川一誠福井県知事もお越しになる予定でしたが、公務により欠席となり、こちらはメッセージ対応となりました。

 細田代議士は、さすがに会長ということで、自治体病院の掲げる問題をしっかり認識した上で、現政権が医療改革にあまり取り組んでいない姿勢を、後期高齢者医療制度改革を例に挙げ、批判しておりました。

 

 そして、この総会では毎回、講師を招いてご講演頂くわけですが、今回は総務省自治財政局準公営企業室長の松田浩樹氏にお越しいただき、「公立病院改革について」という演題でご講演頂きました。

 まず、この手の講演というか、公務員自身が講師である場合、一般的にレジュメに沿って淡々と行っていくケースが多いのですが、いきなり2つほど、全く違う話から入りました。

 ひとつは、「議員は執行部にとって嫌な存在であり続けて欲しい。」ということ。もうひとつは、「財政の持続可能性はないという認識」について話されました。短い講演時間にもかかわらず、ここに時間を割くと言うのは、議長会だからというお世辞だけでなく、それなりの強い思いの表れなんだろうと思います。

 

 本題に入ります。

 まず、現状認識として、自治体病院は病院数で1割強、病床数でも15%弱のシェアですが、へき地医療拠点、救急救命、周産期医療など不採算部門では圧倒的なシェアになっています。つまり、そもそも収益はあげにくい構造にあるということです。
 では、何故22年度に黒字になったのでしょうか。また赤字事業所も18年度には8割近かったものが、22年度に5割を切るようになったのは何故でしょうか。
 黒字とはいえ、他会計繰入金は減っておらず、自治体におんぶに抱っこ状態は変わっておりません。
 平成19年に公立病院改革ガイドラインを通達し、各自治体に改革プランを策定するように指示しましたが、そのおかげで、黒字化したかと言えば、そんな簡単な話でもありません。
 実際にPLを見ても、病床利用率も、職員給与費対医療収益比率もそれほど大きな変化はない現状です。また、職員給与費は全体では減ったものの、一病院当たりで見ると増えています。
 では、何故黒字なんでしょうか。
 一番大きいのが、平成22年度の診療報酬の改定が大きいのです。それに加え、以前からの改革の取り組みの成果が現れているのではないかというのが、講師の見解です。
 ただ黒字化しているのは300床以上の大規模病院で、それが全体を底上げしているのですが、中小病院は依然として赤字のままであります。
 逆にいえば、中小の病院が黒字になるような診療報酬改定を厚労省にお願いしなければならないということです。
 
 資料をみれば、平成23年度の経常収支黒字化を見込む病院はさらに増える予定ですが、自主目標であるはずのプランの達成状況を達成する病院は3割以下になっています。つまり7割以上の病院は未達の状態であるので、なぜ達成できないのか議会で追及して欲しいと述べられました。

 総務省としては、地財計画歳出において、公営企業繰り出し金は確保し、また、災害時の医療提供に対する財政措置もした上に、公的病院に対する財政措置も拡充したと立場上、総務省の宣伝をし、最後に、地方公営企業会計制度を46年ぶりに見直したことによって、民間との比較ができるようになったという説明をされ、今年の2月から施行したことから、どういう準備をしているか執行部に質問して欲しいと述べられ、講演を終えました。

 執行部いじめをしろということでなく、発破をかけて更に病院改革を進めて欲しいという講師の想いがよくわかる講演でした。

 

 その後、議事は、.新規加盟市紹介(島根県雲南市)、事務報告を経て、予算決算事業計画の協議を行い、役員改選を行いました。

 新会長には、町田市が、新副会長には苫小牧市、盛岡市、金沢市、草加市、岡崎市、奈良市、松江市、八幡浜市、出水市が、新監事には見附市、出雲市がそれぞれ就任しました。

 

 最後に決議を行い、本日の総会は終了しました。