明日の千葉を見つめて
活動日記
加曽利貝塚の魅力とは
13/04/13

 今日は千葉ふるさと文化大学の公開フォーラムにおいて、意見発表をする機会を頂きました。テーマは「東京湾東沿岸の縄文貝塚と加曽利貝塚の史的価値 -国特別史跡と世界遺産登録を目指して-」です。
 私は専門家ではないので、議員として加曽利貝塚をどう活かしていきたいかという視点で話させていただきましたが、時間にも限りがあったので、言いたいことの半分も言えなかったので、今回もブログで補足したいと思います。

 世界遺産の登録に関しては、平成21年第3回定例会において、千葉東ライオンズクラブさんが提案された請願第3号「加曽利貝塚の世界遺産登録に関する請願」が全会一致で採択送付されたことに伴い、市としてもその可能性について調査・研究してきました。
 また、特別史跡の指定については、平成22年第3回定例会の代表質疑において提案したところ、当局も前向きに受け止め、昨年度からこれまでの調査結果を再整理し、平成27年度に報告書を刊行することによって、国に加曽利貝塚の重要性を訴えていこうと計画しています。すでに昨年度の再整理の中でも中空土偶や足つき土器など、新たな発見も報告されており、一定の成果を上げているところです。

 さて、この加曽利貝塚の史的価値については今さら申すまでもないですが、敢えて説明させて頂きますと、関東ローム層に象徴されるように我が国の土壌は一般的に酸性であり、有機物はだいたい溶けてしまいます。しかし、貝塚はアルカリ性のため、中和されるので、有機物が残っていることが多いのです。有機物、つまり人骨や獣骨、食料残渣のほか、汚い話ですが、糞も残っているので、当時、どのようなものを食べていたかわかるなど、考古学的には非常に重要な遺跡になっているのであります。
 特に現在の加曽利貝塚はま7%程しか発掘されておらず、今後、科学の発達により、より多くの発見ができる可能性を大いに秘めた「宝の山」と言えます。この「宝の山」を後世にしっかり残していくためにも、世界遺産の登録や特別史跡の指定は非常に重要な我々の使命ではないでしょうか。
 また、その保存とともに、その価値をより多くの市民に知ってもらうためにも、この指定に向けた活動は重要です。実際に地元の方々でも、貝塚は単なるゴミ捨て場程度に考えている人も多く、また、海がここまであったと勘違いしている方も結構います。これらの誤解を解くためにも、この活動を活発化させ、地元の方々に興味を持って頂きたいと思います。今年度予算では、看板や横断幕を作成し、「特別史跡を目指すこと」を明記する費用を計上しております。

 同時に地元の自治会や商工会等を巻き込むことも重要です。加曽利中学校区にもコミュニティづくり懇談会がありますので、是非「加曽利貝塚」をテーマに様々な事業に取り組んでもらうとともに、商工会には、お土産や食事などの開発、販売をお願いしたいものです。現在、この想いに応えて頂いているのは、「有限会社飛馬」さんという仕出弁当屋さんだけで、「縄文まんじゅう」や「縄文そば」などを各地のイベントで販売して頂いてます。なお、21日(日)の午後4時54分からBAY-FMで社長の熱弁が聞けるそうです。要チェックですね。いずれにしても一社だけでは発信力も求心力も弱いので、より多くの方々をもっと巻き込んでいきたいと思います。

 今後は、ハード面の整備も要望していきたいと思います。三内丸山や吉野ヶ里などの史跡を見に行っても必ずガイダンスセンターがあり、映像などを駆使して、視覚的に遺跡の意義や概要を説明してもらえます。現在の加曽利貝塚は、博物館と貝層断面や居住跡の観覧施設があるだけで、ほとんどは何もない野原となっています。正直、ボランティアガイドの方に話しかけないと貝層断面もほとんど意味がわからない状態です。やっぱり貝塚の重要性をしっかり学べる場所をつくることは必要ですので、博物館の再整備とともに新たなガイダンスセンター建設の要望もしたいと存じます。

 さらに、他都市との連携も重要です。世界遺産登録には、加曽利貝塚単独では不可能だと思います。実際に、現在、暫定リストに掲載されている「北海道・北東北の縄文遺跡群」は18遺跡の連合体になっています。できればこの中に加曽利貝塚も含めて欲しいところですが、ちょっと厳しいかもしれません。いずれにせよ、縄文遺跡を保護し、地域の宝として発展させるためにも、他都市との連携は重要だと考えます。
 全国には、「縄文」をテーマにしたまちづくりを進めている都市がたくさんあります。すでに縄文遺跡を有する都市のネットワーク化を図り、縄文の魅力・深さ・歴史的意義を全国にPRするとともに、縄文の心や文化観を共有し、まちづくりに活用するための方策を探ることを目的に縄文都市連絡協議会が設立されており、平成10年から毎年縄文シティサミットを持ち回りで開催しています。また、北海道縄文のまち連絡会が2010年に発足し、現在21自治体が加盟しております。その他にも、長野県茅野市が平成22年から縄文プロジェクト構想を立ち上げるなど、多くの自治体が「縄文」をテーマにまちづくりを進めているところであり、本市としても積極的にアピールしていかなければならないと思います。まずは、縄文シティサミットに参加したらどうでしょうか。また、千葉市が主体性を発揮するためにも、貝塚を積極的に活用しようとしている自治体を巻き込み、「(仮)貝塚自治体ネットワーク」を発足するのも面白いかもしれません。これも市に提案していきたいと思います。

 いずれせよ、全国に約2300か所ある貝塚のうち、約700か所が千葉県にあり、さらにそのうちの130カ所が千葉市にある上、1辺が100mを超える大型の貝塚が30か所、国指定の貝塚が5か所とまさに日本一の集積を誇る「貝塚のまち」であります。
 この特徴を活かし、加曽利貝塚を中心とした「縄文のまち」づくりに努めていきたいと思います。