明日の千葉を見つめて
議会レポート
平成19年度第1回臨時会・第2回定例会(市議会レポート32号)


残暑お見舞い申し上げます
 八月に入り漸く梅雨が明け、残暑が厳しくなって参りましたが、皆様にはご健勝でお過ごしのこととお慶び申し上げます。
 また、この度は、皆様の絶大なるご支援の下、六二八八票という身に余る得票を頂き、無事三期目の当選を果たすことができました。この場を借りまして厚く御礼申し上げます。皆様に頂戴しましたこのご厚誼に報いるため、三期目も市政発展のため、粉骨砕身努力して参る所存でございます。
 さて、この議会報告も毎定例会終了後に発行させて頂いておりますが、今号は参議院選挙があったため、発行が遅れましたことを心からお詫び申し上げるとともに、この選挙について感じたことを述べさせて頂きたいと存じます。
 皆様もご存知の通り、この度の参議院選挙は民主党が大躍進し、自民党が惨敗しました。自民党にとりまして非常に厳しい選挙戦になることは、前回の衆議院選挙に大勝した時からある程度の予想をしておりましたが、これほどの結果になるまでは予想がつきませんでした。この結果については、やはり民意として真摯に受け止め、我々地方議員も含め、大いに反省をしなければならないと思います。
 この大きな敗因はどこにあったかと言えば、やはり自民党に「驕り」があったからであると思います。例えば、年金関連法案での強行採決や公務員制度改革法案などを通すための会期延長など、国民に与える影響が大きい法案については、会期中に成立させることは仕方がないと思いますが、数に物を言わせるような強引なまでの国会運営はまさに自民党の「驕り」であったと言えます。
 もう一つの大きな要因は、やはり人事の問題です。発足当時から「仲良し内閣」と揶揄されるほど、人事面については相当批判がありましたが、沢厚生労働大臣の「産む機械」発言に始まり、松岡元農林水産大臣の事務所費問題、久間前防衛大臣の発言、赤城前農林水産大臣の一連の問題等、枚挙に暇がないほど、問題が多い内閣でありました。自分の政策実現のためには考えの近い人間を登用するのは当たり前のことですが、人物本位で考えた場合、問題のある方が多かったのは大きなマイナス要因でありますし、この人事もまた自民党の「驕り」ではなかったかと思います。
 また、今回の参議院選挙、そして先般の統一地方選挙で民主党が大幅に議席数を増やしましたが、これは二大政党制への国民の期待が高まってきているからだと思います。ただ、民主党が提唱する政策を見てみますと、本当に政権担当能力があるのか多少不安が残るところです。事実、この選挙の後、株価が大幅に下落していることは、市場から見た民主党への評価が高くないことの表れだと思います。
 いずれにしましても、実感は乏しいものの、小泉改革以来景気も漸く回復し、これから更に一般の皆様や地方へ波及していこうという大事な局面ですので、政治を停滞させることなく、国会運営に取り組んで頂きたいと存じます。
 また我々千葉市議会においても今回の選挙結果を真摯に受け止め、「驕る」ことなく、市民の視線に立ち、更に透明性の高い議会運営に取り組んで参りたいと存じます。

第1回臨時会より
 平成19年第1回臨時会は5月14日、15日の2日間だけ開会されました。
 今回の臨時会は、議員の任期満了により、議長・副議長等の役職がすべて空きになったため、それらの役職を決める他、専決処分1件を承認するために召集されました。
 その結果、14日の議会では、議長・副議長の選出が行われ、議長にわが会派から米持克彦議員(6期・美浜区)が選出されました。
 また、15日には常任委員・議会運営委員の選任、特別委員会の設置、農業委員の推薦、さらに今期から千葉県後期高齢者医療広域連合議会議員の選挙も行われ、それぞれの役職が決定しました。
 それぞれの役職については、議会の広報またはHP(http://www.city.chiba.jp/gikai/)を参照して頂きたいと存じますが、私個人としては、常任委員会において、総務委員会の委員長に選出され、さらに環境審議会委員、都市整備公社評議員等に選任されました。
 総務委員会は、総務局や財政局を始め、市の中枢を担う部局を所管する委員会ですので、その長というのは、まさに大変な重責であります。与えられた役職をしっかりとこなせるよう誠心誠意取り組んで参りたいと存じます。

第2回定例会より
 平成19年第2回千葉市議会定例会は、6月7日から22日まで開会され、市長から「条例案(一部改正4件)」4件、「一般議案(財産の取得8件、工事請負契約3件、工事委託契約1件)」12件の計16件の議案が上程された他、議員から発議として「条例案」2件「意見書」1件、市民からの請願が3件、審議されました。
その結果、市長からの議案については、全会一致または賛成多数で可決成立し、発議については、条例案1件、発議1件が可決、請願については、2件が不採択となり、1件が継続審議となりました。
 今議会は、改選後初めての定例会ということもあり、新人議員を中心に23人の議員が一般質問で登壇致しました。
 私も一般質問をさせて頂きましたが、これだけの人数が登壇するのは、私が議員になって初めてのことであります。中には行き過ぎた質問もありましたが、全般的に質問の内容も良く、今まで以上に議会が活発になったような気が致します。
 当然ながら質問の内容に勝ち負けはないのですが、私自身、気持ちの上では負けないよう、市民の皆様からの要望やこれからの千葉市をどうすべきか、どうあるべきかという視点に立ち、より良い質問を市当局にぶつけていきたいと思います。
 尚、今回行った一般質問につきましては、裏面にて概要を掲載させて頂きますので、ご一読願えれば幸いです。
 また、今議会の話題の中心になっていたのは、この10月にオープン予定の「Qiball(きぼーる)」についてで、議案質疑や一般質問でも多く取り上げられておりました。
 この「Qiball(きぼーる)」については、前号でも説明させて頂きましたが、中央区の旧扇屋ジャスコ跡地の再開発ビルで、ダイエーといった商業施設の他、科学館、子ども交流館、ビジネス支援センターなど、まさに老壮青少の各世代が幅広く集うことのできる複合ビルとなっており、今回の質問では年間67万人の利用者を見込んでいるとの答弁がなされておりました。
 折角良い施設を造ったわけですから、より多くの市民に利用して頂けるよう積極的にアピールするとともに、ソフトの更なる充実も図って参りたいと存じます。

一般質問

 1 地域経済の活性化について
 2 酪農の振興について
 3 墓地施策について
 4 史跡の活用について
 5 スポーツの振興について

 

主な質問と答弁

 ●『地域経済の活性化について』
 中心市街地活性化のためには、地域の魅力づくり、地域価値の向上がより一層重要性を増してきており、その手法としてエリアマネジメントという考え方が注目されはじめております。
 この考え方は、一定の広がりを持つ特定の地域について、中・長期的な視点で戦略的な計画の立案から行い、管理・運営、文化広報活動等の広範なマネジメント活動を総合的・自立的・継続的に行うことによって、地域価値の向上を図ろうとするものです。
 TMOもエリアマネジメントの一種とも言えますが、中心市街地活性化法という制度により位置づけられているものであるため、公共性の側面が強く、「業」として成り立つかといったマネジメントの感覚は少し弱いように思われます。
 そこで、基本計画の改正にあたり、現在認定しているTMOについても見直しが図られると思いますが、現在の課題、見直しの考え方、そしてエリアマネジメントの考え方を導入することに対する本市の見解をお伺い致します。
☆答弁(経済農政局長)
 現行の計画に基づくTMO活動については、「オープンカフェ事業」や「花の街推進事業」等を実施しており、賑わいづくりの創出等、中心市街地の活性化に貢献しているものと考えております。
 しかしながら、TMOの活動ではソフト事業が中心であったことから、都市機能の強化に向けた取組みが、やや希薄であったことが課題として挙げられます。
 こうしたことから、新たな基本計画においては、エリアマネジメント機能として「中心市街地活性化協議会」を設置することとしており、この協議会には、従来のTMOのメンバーのほか、新たに中心市街地の整備等の業務を担う機関として千葉市都市整備公社を「中心市街地整備推進機構」として加えることとしております。
 今後は、新計画に基づき、賑わいと経済活力に 満ちたまちづくりを目指し、ハード・ソフトの両面から、総合的・効果的な事業展開を図ってまいります。

●『酪農の振興について』
 我々の住む千葉県は、日本酪農の発祥地で生産高も北海道に次いで常に2位か3位の位置をキープしており、非常に酪農の盛んな県であります。その県の中でも最も多い生産高を誇るのが我が千葉市であるということは、意外に市民の皆様には浸透しておりません。
 本市の酪農についてもっと市民に理解してもらうには、PRを充実するとともに、市民が酪農に触れる機会を増やしていくべきだと考えます。
 その機会の一つとして、酪農教育ファームという制度があり、牧場の持つさまざまな資源を教育的に利用し、総合的な学習や、子供の生きる力を育む教育活動の実践の場とする制度です。
 そこで、酪農教育ファームのように、市民が酪農に触れる機会を設けるべきだと考えますが、酪農教育ファームに対する当局の認識を問うとともに、市民が酪農に触れる機会を増やすことについての見解をお伺い致します。
 また、本市酪農のPRについても充実を図るべきだと考えますが、当局の見解をお伺い致します。
☆答弁(経済農政局長)
 認識と触れる機会についてですが、酪農教育ファームは「酪農体験をとおして、食といのちの学びを支援すること」を目的としているところですが、本市では若葉区の1戸の牧場が酪農教育ファームに登録し、平成18年度は、小学校3校約150人、グループ団体が5団体約50人を受け入れております。
 さらに、千葉市乳牛育成牧場では、中学生の体験学習として年間2~3校、約8人、見学では、園児・学童、約2,400人を受け入れております。
 しかし、体験を伴う場合は防疫上の観点や、ストレスによる乳量の減少などの問題から制限せざるを得ず、酪農教育ファームの制度普及は今後の検討課題としています。
 その他の、酪農のPRとしては、市民産業まつりなどの各種イベントを通じて千葉市産乳製品の紹介と消費拡大を図ってまいります。

●『墓地施策について』
 本市では、納骨堂を含む墓地経営の適正化・健全化を推進するため、経営許可等に関する手続き方法や許可基準等の改正を行う方針を固め、パブリックコメントを実施しました。
 墓地は、市民に必要な施設でありますが、周辺環境への影響も多いことから、一部では墓地新設をめぐり周辺住民による反対運動が起きており、またいったん墓地として整備されると他用途への転用が難しくなるという問題点も出てきております。
 そこで、今後のスケジュール、今回行ったパブリックコメントには、何件の意見が寄せられ、どのような意見が多かったのか、また、規制が厳しくなりますと、条例施行前に駆け込みで申請を行ってくる事業が出てくると予想されますが、そのような駆け込み申請についてどのような対応をするのか、お伺い致します。
☆答弁(保健福祉局長)
 まず、今後のスケジュールについてですが、7月中にパブリックコメントの結果を公表し、パブリックコメントで得られた意見を踏まえて、条例改正案を本年第3回定例会に提出する予定です。可決されれば速やかに公布、施行したいと考えています。
 次に、パブリックコメントの実施状況についてですが、今回の条例改正に係る意見は、7名の方から10件寄せられています。そのうち主な意見としては、宗教法人による墓地経営を檀信徒に限定することに反対する意見が5件、次いで墓地の場所を境内地及び隣接地に限定することに賛成する意見が3件ありました。
 次に、駆け込み申請の対応についてですが、事前協議申請書を受理した場合は、庁内関係各課の意見照会を経て、「千葉市墓地等の経営の許可等に関する事前協議実施要綱」に基づき審査を行い、現行条例に定める基準に適合していれば、事前協議済書を交付することになります。改正条例が施行されるまでの事前協議申請書の受理については、経営計画の基本となる墓地の必要性、周辺住民等の承諾状況、地元自治会等による反対運動があった場合における対応状況などを考慮し判断致します。

●『史跡の活用について』
 本市には130カ所以上の貝塚が存在しており、国指定史跡の加曽利、荒屋敷、犢橋、月ノ木を始め、昨年国指定を受けた花輪など、大規模環状貝塚が集中している地域で、まさに世界一の貝塚地帯であるのですが、これらの貝塚群の活用策として、「縄文の森」構想については、昭和61年に基本構想を策定し、平成5年に基本計画を策定した後は、大きな進展もなく現在まで至っております。
 もう一つの有効活用策として、世界遺産の登録が挙げられます。
 この世界遺産の事業は、2006年の第30回世界遺産委員会終了時点で、世界遺産は830件登録されており、わが国でも、既に幾つもの遺産が登録されております。
 この貝塚群を世界遺産にという活動が市民の中でも活発になりつつあり、県においても、この貝塚群を世界遺産に登録しようという動きが出ていると伺っており、この機運は常に高まっていると思います。
 そこで、世界遺産登録に対する本市の見解について、また、登録するための手続きや課題はどのようなものがあるのかお伺い致します。
☆答弁(教育次長)
 本市の見解についてですが、史跡等の世界遺産への登録は、貴重な歴史遺産を、市民の方々に認識いただくとともに、国内外に広くアピールする有意義なものであります。
 しかしながら、登録にあたっては、周辺の環境との一体的な保全や整備等が求められるため、本市といたしましては、慎重に検討していく必要があると考えております。
 次に、世界遺産登録のための手続きや課題についてですが、世界遺産登録の手続きは、登録に係る関係書類を都道府県と市町村が共同で文化庁へ提出し、文化審議会等で各種審査が行われることとなります。
 その後の主な手順を申しあげますと、「暫定一覧表追加が適当」と判断されるものの選定、文化審議会文化財分科会への報告と審議、世界遺産関係省庁会議での了承、「世界遺産暫定一覧表」への追加記載などの手続きを経て、国から「ユネスコ世界遺産委員会」へ推薦することとなります。
 さらに、推薦を受けた「ユネスコ世界遺産委員会」では、「世界遺産一覧表」への登録の可否を決定し、その後「世界遺産」に登録された文化遺産となるものであります。
 次に、課題についてですが、国及びユネスコの審査基準等において、「周辺環境との一体的な保全」、「対象となる文化財の周辺への、緩衝地帯の設置」などが求められております。本市の貝塚群は市街地に存在していることから、こうした基準等への対応が課題であると考えております。