明日の千葉を見つめて
議会レポート
平成19年度第4回定例会(市議会レポート33号)


明けましておめでとうございます
 旧年も私の議会活動に対し、格別なるご理解ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
 特に4月の統一地方選挙におきましては、皆様の温かなご支援ご協力によりまして、無事三期目の当選を果たせましたことを改めて厚く御礼申し上げます。
 さて、昨年は、日本漢字能力検定協会が発表する一年の世相を表す漢字に選ばれた「偽」という字に示されるように暗い話題が多い一年だったと思います。
 社会全体では、この「偽」の由来になった賞味期限や産地などを偽装した食品企業の問題を始め、英会話学校の特定商取引法違反の問題、スポーツ界でも大相撲やボクシングの一連の騒動等、枚挙に暇がないほどであります。
 特に政治の世界では、年金加入記録の問題、議員の事務所費の問題等、国民の信用を失墜させるような問題が次々と噴出しております。
 そこで、我々千葉市議会といたしましては、少しでも政治の透明性を高め、市民の皆様の信頼を損ねぬよう、政務調査費の領収書の添付を1円以上から義務付け、全て情報公開の対象にし、今年の4月から実施することに致しました。
 また、これまでスペースと安全性の確保の観点から認められていませんでした委員会の傍聴についても、説明員の配置等を工夫し、数に限りはあるのですが、今年の6月議会から傍聴可能になります。
 さらに、厳しい財政事情を鑑み、議員報酬の削減や費用弁償の全廃、海外視察の取り止めなど、積極的に議会改革に取り組んできたところであります。
 今年も議会のみならず行政全体の透明性を高め、市民の皆様が安心して千葉市で暮らせますよう、努力精進して参る所存ですので、引き続きご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げ、新年のご挨拶とさせて頂きます。

平成19年度第4回定例会より
第2次5か年計画を見直し、計画事業費の大幅削減へ

 平成19年第3回定例会は9月6日から10月2日まで開会され、約14億6800万円を追加する一般会計補正予算、平成18年度の決算の認定、若葉区の下田最終処分場跡地に市民ゴルフ場を設置する条例など、市長から提出された議案46件(『予算案』3件、『条例案』13件、『一般議案』9件、『決算の認定』18件、『人事案』3件)と政務調査費に関する条例案の一部改正など、議員提出の発議7件(『条例案』3件、『意見書』4件)、市民からの請願4件、陳情7件が審議されました。
 その結果、市長からの議案については、全会一致または賛成多数で可決、発議については、共産党から提出された議案1件を除き全ての議案が全会一致で可決、請願については、3件が不採択、1件が継続審査となり、陳情につきましては、1件が採択、2件が不採択、4件が継続審査となりました。
 今回の議会では、いつにも増しまして大きな話題が多くありました。
 一つは、地方財政統計上の会計である普通会計が当統計の始まった昭和44年度以降で初めての赤字決算となったことであります。
 この普通会計とは、一般会計と企業会計以外の特別会計を合算して会計間のお金の移動を控除したもので、自治体間の比較を可能にするため、統一の基準で作成されたものです。
 今回の赤字は、新しい法律の施行により、市債管理基金からの繰入金を減額したため、翌年度へ繰り越すべき財源の統計上の処理によって生じたものでありまして、財政運営上支障となることはないのですが、いずれにせよ苦しい財政事情が浮き彫りになってきており、財政の建て直しは喫緊の課題であります。
 我々自民党市議団としても最重点課題としてこの財政の再建に取り組んでいく所存です。
 その一環として議員の費用弁償を全廃する条例を自主的に提案し、可決成立させました。これによって年間約2000万円の歳出削減になります。この他、挨拶にも書かせて頂きましたが、政務調査費の透明化も図ったところです。「隗より始めよ」ではないですが、まずは議会の歳出を見直し、そして行政全体の歳出についてもチェックしていきたいと思います。
 もう一つは、「千葉市墓地等の経営の許可等に関する条例の一部改正について」が可決成立したことです。この改正により、今後の墓地開発に一定の制限が掛けられ、ほぼ新規の墓地開発は難しくなりました。
 今議会にも私の地元の加曽利町で開発予定の墓地についての陳情が2件提出されておりますが、これまで墓地を巡る問題は後を絶ちませんでした。
 また、先般の第2回定例会で私が質問したように、墓地の需要もだいぶ落ち込んできていることから考えますと、今回の条例は非常に時機を得たものと考えます。市当局には是非適正な運用に心掛けて頂きたいものです。
 平成19年第4回千葉市議会定例会は、11月29日から12月17日まで開会され、約24億9800万円を追加する一般会計補正予算案、硫酸ピッチ生成禁止に関する条例案、旧ぱるるプラザの指定管理者の指定など、市長から上程された15議案の他、議員から発議として「条例案」2件「意見書」5件、市民からの請願4件、陳情6件が提案され、審議されました。
 その結果、市長からの議案については、全会一致または賛成多数で可決成立し、発議については、「条例案」は2件とも否決、「意見書」は全て可決、請願については、2件が採択、残りの2件がそれぞれ不採択と継続審査となったほか、陳情は1件が撤回、1件が採択、2件が不採択、残りの2件が継続審査となりました。
 さて、今回も本市の財政状況の厳しさがクローズアップされる議会となってしまいました。
 市長は、議会の冒頭で次年度予算編成にあたっての基本的な考え方について、「市税は、昨年度のような大幅な増収が見込めないことに加え、各種基金や売却可能な未利用地等の臨時的な財源はわずかとなっており、市債や債務負担行為についても、公債費負担適正化計画に基づき可能な限り抑制を図る必要がある」と述べ、我が会派の代表質問に対し「現時点で約78億円の収支不足を解消できない状況にある」ことを明らかにしました。
 去年も一昨年も財政当局はこの時期に収支不足を明らかにしてきましたが、これまでは何とか3月までには予算収支を合わせてきました。しかし、今回の不足額は、去年の同時期の不足額を大幅に下回っているものの、これまでと違い、市債や基金等の活用が抑制されていることから、本当に厳しい予算編成になると思います。
 また、第2次5か年計画の見直しについては、「市民生活に直結するもの、供用開始が見込めるものなど、計画期間中に事業効果が期待できる事業は、可能な限り計画どおりとしましたが、全体計画事業費を現行計画と比較して、4,058億円から2,821億円と、約7割の計画規模になる大幅な見直しとしました」と説明しました。
 しかし、この計画の見直しを進めても、まだ収支不足は解消されず、「今後は徹底した事務事業の見直しや経費節減に努める」としております。
 条例案でも市長や教育長ら特別職の給与を減額するものが今議会で可決成立しましたが、我々の会派としましては、抜本的な歳出削減に向け、特別職ならず一般職員を含め人件費の大幅削減を求めたところであります。
 今後も歳入歳出の両面からの徹底的な見直しを求めていきたいと存じます。

加曽利市民の森市有地化の請願が採択されました! 
 前回の第3回定例会において提案されました「加曽利市民の森市有地化の請願」が、今議会で採択送付されました。紹介議員の一人として役目を果たせて少しホッとしております。
 さて、この請願は、加曽利公園に隣接する加曽利市民の森が市民の憩いの場として多くの人が集まり、特に高齢者によるグラウンドゴルフ場として多くの人に利用されていることもあり、この場所が民有地のため、使用できなくなったり、樹木が伐採されたりしないかということから、市が公有地として市民が安心して利用できるよう請願したものであります。
 しかし、前回の段階では、まだ土地所有者の方との意思確認も出来ていなかったことから、交渉の過程を見守るということで継続審査となりましたが、今回はある程度意思も確認し、当局も公有地化する意思があることから、採択送付となりました。
 ただし、現在の財政状況から即時の取得は難しいですが、何とか市民の森としては、このまま利用できそうであります。
 この他にも私が紹介議員になった「加曽利貝塚と坂月川一帯の森と水辺を乱開発から守る請願」については、状況をしっかり把握したいということから、継続審査となってしまいました。
 次回の委員会では、採択になるよう、調整に努めていきたいと思います。

一般質問

  1 本市の環境政策について
   (1)地球温暖化対策について
   (2)ゴミの減量化とリサイクルについて
   (3)谷津田の保全について
   (4)環境教育について
 2 都市計画とまちづくりについて
   (1)コンパクトシティについて
   (2)中心市街地の活性化について
   (3)市街化調整区域の活用について
 3 地域医療の改善について
 4 ホームタウンの推進について
 5 渋滞解消と歩行者の安全確保について

 

主な質問と答弁

全市的に地球温暖化対策に取り組みましょう
●『地球温暖化対策について』
 本年で温暖化防止京都会議において、京都議定書が合意されてから10年が経ちます。本市においても、平成16年3月に「千葉市地球温暖化対策地域推進計画」を策定し、「目標年度の温室効果ガス総排出量を現況年度より約6%削減し、可能な限り基準年度レベルを下回るよう抑制する」という目標を掲げ、市民、事業者、行政が連携しながら役割を分担し、温室効果ガスの排出削減に取り組んできているところです。今後も、同計画に基づき、地球温暖化対策の一層の促進を図って頂くよう、質問いたします。
 アクションプランについては今年度が計画の最終年度になりますが、これまでの評価と次期アクションプランの課題は何かお伺い致します。
☆答弁(環境局長)
 これまでの評価としては、地球環境保全セミナーや打ち水大作戦など行政と連携し、地道に取り組んできているところでありますが、一面では、協議会活動支援者の大きなネットワーク作りや協賛事業者募集が十分に機能していないこともあり、協議会の活動自体の周知が十分できているとはいえない状況です。
 このようなことから、次期アクションプランの課題としては、まずは、協議会活動の周知を図り、市民団体や事業者などの協議会活動支援者のネットワークづくりを進めるとともに、協議会自体の活動強化を重点に据えていく必要があると考えております。
 また、新たな取り組みとして、家庭レベルでの一定の環境行動に対するインセンティブづくりを導入することなどを検討し、家庭部門における温暖化対策を促進して参りたいと考えております。

●『市街化調整区域の活用について』
 現在の市街化調整区域の土地利用状況を見ますと、資材置場、駐車場、福祉施設、墓地などさまざまな都市的土地利用が混在し、乱雑な土地利用が進行しており、市民にとって貴重な緑地や農地が減少しつつあります。
 しかし、多くの緑地・農地の土地所有者である農家にとりましては、農業収入だけでは生活が困難になってきている上、後継者不足や固定資産税・相続税などの負担が重くなっており、やむを得ず都市的土地利用に転換し、売却・賃貸しなければならないケースが増えています。
 また施設を設置する事業者にとりましても、市街化区域に比べ、土地が安価で、まとまった土地を得やすいことから、市街化調整区域を事業の候補地にしたいと思っているのが実情です。
 このような問題を解決するためには、市街化調整区域のあり方を見直し、もっと柔軟な土地利用を認めるべきであります。ただし、その前提として市街化調整区域の基本理念を堅持しつつ、緑豊かで良好な土地利用の継続に留意した上で、都市計画審議会といった第3者機関を活用し、またその議論もオープンに進めていき、地域の意見を踏まえ、許可不許可の判断をすべきだと考えます。
 本市においても、実情に即した市街化調整区域のあり方を改めて検討するための検討委員会を設け、都市計画全体も見直すべきであると考えます。
 そこで、今後の市街化調整区域の土地利用に対する基本的な考え方及び市街化調整区域のあり方検討委員会設置に対する本市の見解について、それぞれお伺い致します。
☆答弁(都市局長)
 本市の都市計画マスタープランの中で市街化調整区域については「自然環境の保全と増進を基本とする」ことを土地利用の方針とし、新たな開発や施設の立地などの都市的土地利用に際しては、低密度な利用を基本に必要最小限の範囲で開発許可制度などの都市計画制度を適切に運用することとしております。
 このような方針を踏まえ、昨年10月に「千葉市都市計画法に基づく開発行為等の許可の基準に関する条例」や、本年4月には、本市の市街化調整区域の計画的なまちづくりの形成を図るため、「市街化調整区域における地区計画の運用基準」を定めたところでございます。
 今後とも、これらの条例、基準をもとに市街化調整区域における適切な土地利用を誘導して参りたいと考えておりますが、「検討委員会」の設置につきましては、今後の課題と考えております。

●『地域医療の改善について』
 全国の自治体病院では現在、深刻化する勤務医不足と慢性的な赤字経営によって、地域医療は崩壊の危機にあると言われております。
 我が国の医師不足は以前より取り沙汰されておりますが、医師一人が抱える患者数が非常に多くなっており、現在の医療の現場は、医師の献身的な頑張りによって支えられているといえるのではないでしょうか。
 こうした危機的状況に拍車をかけたのが、新しい臨床研修制度の導入であり、これにって地方の大学医局の絶対数が不足し、このシワ寄せを一番受けたのが医師の確保を大学医局に頼っていた地方の自治体病院であります。
 この問題は、すでに地方だけの問題でなく、我が千葉市も同様の危機的な状況を迎えているのではないかと思います。
 そこで、医師不足の現状に対する本市の見解、両市立病院の医師確保の現状と今後の取り組みについてお伺い致します。
☆答弁(保健福祉局長)
 医師不足に対する本市の見解は、現在の医師不足や偏在の背景に、新たな卒後臨床研修医制度の導入や、病院勤務医の負担過重、専門医指向等の様々な要因があるものと考えています。
 次に、両市立病院の医師不足の現状についてですが、現在のところ、青葉病院では、耳鼻いんこう科、海浜病院では、周産期医療を担う、産婦人科、小児科、新生児科のほか、外科、心臓血管外科医師に欠員を生じており、入院、外来患者の診療を制限しています。
 医師不足への取り組みとしては、優秀な医師を確保するため、前期臨床研修医制度、後期臨床研修制度の拡充を図るほか、更に関係機関に医師の派遣を要請することとしています。