明日の千葉を見つめて
議会レポート
平成20年度第1回定例会(市議会レポート34号)


道路特定財源と後期高齢者制度について
       ~政局ではなく建設的な国会運営を!~
 国政では昨年7月の参議院選挙で自民党が大敗し、衆参での与野党逆転状態、いわゆる「ねじれ」状態になり、国会も大きく空転しております。
 特に道路特定財源と後期高齢者医療制度の問題については、国民の関心も大いに高まり、現在も国会の焦点はこの2つに絞られているといっても過言ではないでしょう。
 道路特定財源については、一般財源化する方向で自民党も対応していくことになっておりますが、個人的には税の負担の原則(応益負担の原則)から言っても、また今後の地球温暖化対策の観点からも環境税的な形にしていく方がいいと思っておりますし、単に道路特定財源だけを見直すのではなく、屋上屋を重ねたような現状の複雑な税制全体を抜本的に見直す時期に来ているのではないかと思います。いずれにせよ、税制改革については、「どのように使われているのか」という歳出の面をしっかりとチェックし、見直していくことが大前提だと考えます。
 また、後期高齢者医療制度については、メディアを中心に「長寿阻止医療」とか「姥捨て山医療」など感情論を煽るような形で批判がなされておりますが、当然ながらそのような目的ではなく、現在増え続けている医療費に対応し、国民皆保険制度を維持するために創設された制度であります。昔のように8人の現役世代で1人の高齢者を支えていた時代であればよいのですが、現在の4人で1人を支えている状況から2人で1人を支える時代になる超少子高齢化の社会では、一定の負担を高齢者の方々にもお願いしなければ、社会保障制度を持続させることはできないのです。
 ただ、法の成立から2年近く経過し、法の施行直前になってようやく政令や規則が定められるような状況では、地方自治体も充分に対応しきれないのが本音であり、実際にこの3月の議会に上程された条例も上程時はまだ暫定案でありましたので、政府にはもっとスピーディに対応してもらいたいものです。
 これらの問題は国民生活に直結する問題でありますので、政局絡みにするのではなく、見直すところはしっかり見直すような建設的な国会運営を望みます。我々市議会としても、市民の意見をしっかりと国に届けていきたいと思っておりますので、ご意見ご質問等ありましたら、気軽にお声がけ下さいますようお願い申し上げます。

平成20年度第1回定例会より
財政再建へ市債発行4割減

●今議会の概要
 平成20年第1回定例会は2月25日に召集され、3月19日に閉会しました。今議会は、改選後初めての予算議会であり、また財政健全化法成立後の初めての予算議会ということもあり、これまでとは違った雰囲気での審議となりました。
 さて、市長から提案された議案数は、全部で70件あり、その内訳は、予算案27件(補正予算8件、当初予算19件)条例案22件(制定6件、一部改正13件、廃止3件)一般議案12件(定款の変更1件、市町村総合事務組合規約の改正1件、財産の取得1件、権利の放棄1件、訴えの提起1件、指定管理者の指定5件、包括外部監査契約1件、市道路線の認廃1件)となっており、最終日には、教育委員会委員の任命を含む9件の人事案件が追加上程されましたが、今秋オープン予定の「市民ゴルフ場」(若葉区下田町)の指定管理者の指定についての議案を撤回したため、最終的には69件の議案を審議したところであります。ちなみに市が議案を撤回するのは33年ぶりのことで、この撤回の理由は、管理者選定の根拠となっていた「日本プロゴルフ協会の協力」に疑義が生じたためです。市には書類等の信憑性の調査をしっかりしてもらいたいと思います。
 この他にも、議員提出の発議8件(条例案2件・意見書6件)、請願4件(継続中1件・新規3件)、陳情6件(継続2件・新規4件)を審議いたしました。
 その結果、市長提出のすべての議案については全員一致もしくは賛成多数で可決成立した他、議員発議の条例案については委員会傍聴を可能にするための発議3号「千葉市議会委員会条例の一部改正について」が全員一致で可決、意見書については、我が会派の提出した「道路の維持管理及び整備に必要な財源確保に関する意見書」を始め全ての案件が全員一致または賛成多数で可決しました。さらに請願については継続審査中だった「加曽利貝塚と坂月川一帯の森と水辺を乱開発から守る請願」の他、新規の請願2件が採択送付に、陳情についても継続審査中だった1件と新規の1件が採択送付となりました。

●今年度の予算規模
 今回可決された予算の規模については、一般会計が3,213億円(10.1%減)、特別会計が3,682億7,900円(4.4%の減)、全体で6,895億7,900万円(7.1%増)と政令市移行後、最大の下げ幅を記録しました。
 歳入面では、自主財源の根幹を占める市税収入が、前年度のような大幅な増収が見込めない中、市債については、公債費負担の適正化に向け大幅に抑制し、また、基金についても借入の抑制を図る必要があり、一方、歳出面では、生活保護費などの扶助費や公債費などの義務的経費の増に加え、少子高齢社会への対応など各種施策に多額の財政需要が見込まれることなど、かつてなく厳しい状況での予算編成となりました。
 今回の予算が前年度を大幅に下回った主な要因は、「きぼーる」建設や市立千葉高校の建替え、市民ゴルフ場の整備など、大型投資が前年度でほぼ終了したため、投資的経費が45.5%減少したことや一般職員の給与減額など、人件費でも2.2%の削減を図るなどを様々な工夫した結果で、このため、市債の発行も大幅に抑制され、市債発行残高も初めて前年度を下回りました。これまで、市議会でも市債抑制を訴え続けてきましたが、ようやくその成果が表れ、我が会派としても今回の予算編成で最も評価しているところです。
 ただ気になるのは、市税収入に減少傾向が見え始めことで、新増築家屋の増加に伴い固定資産税が増収となるものの、特に企業の流出による法人市民税の減少が大きく、市政運営に大きな影響を及ぼす可能性があります。今後は企業誘致だけでなく、流出防止策にも力を入れていくべきだと思いますし、そのためにはシティセールスの強化など、都市としても魅力を高める施策を打っていかねばならないと思います。
 いずれにしましても、今後も財政の健全化に向け、議会としてもチェック機能の強化を図っていきたいと存じます。

 また、私が3月18日に行いました一般質問とそれに対する当局からの答弁の一部を以下、掲載します。詳細につきましては、私のホームページを参照して頂くか、直接メールやFAXでご連絡頂ければ幸いです。


一般質問

 1 ちば型の環境都市を目指して
 2 市営住宅の今後のあり方について
 3 救急需要対策について
 4 墓地行政について
 5 地域猫対策について
 6 学校施設の活用と地域の連携について
 7 小・中学校における教育環境の整備について
 ※5地域猫対策については時間の都合上、次回に見送りました。

 

主な質問と答弁

●『ちば型の環境都市を目指して』
 本市では、平成13年から市役所本庁舎を皮切りに、中央コミュニティセンター、区役所及びポートサイドタワーと、環境マネジメントシステム(以下、EMS)の国際規格であるISO14001の認証を取得し、環境保全に向けた取組みを行ってきており、また同時に民間事業者へのISOの普及啓発も行ってきたところです。
 しかし、このISO14001取得には、中小
企業にとって、人・物・金等経営資源の問題により取得が困難であり、取得を見送っている事業者が多いというのが現状です。
 このようなことから、全国各地でより分かりやすく取り組みやすい規格として様々な簡易版EMSが運営されております。
 そこで、本市も環境先進市として独自のEMSを構築し、ISOでの取組みを継続しながら、市民参加の手法などを取り入れ、全ての公共機関に適用範囲を拡大していくべきだと考えますが、当局の見解をお伺い致します。
☆答弁(環境局長)
 独自の環境マネジメントシステムについてですが、ISO14001の認証を維持するためには、審査費用等財政的な負担が大きいことから、近年認証を返上する自治体が増えております。
 本市におきましても、次期更新時期である平成22年度を目途に、審査機関の認証によらない独自の環境マネジメントシステムへの移行について検討を進めており、適用範囲の拡大や、監査の手法についても、今後検討して参ります。

●『救急需要対策について』
 最近、都市部では、救急要請が急増しているわりに、それに対応する救急隊数が微増にとどまっていることから、需給のギャップが拡大する傾向にあります。このため、現場到着の所要時間が以前より増し、真に救急を要する傷病者への対応が遅れ、救命率に大きな影響を与えつつあります。
 このような救急需要の増大に対応するため、東京都では、昨年の6月から救急搬送トリアージ制度の試行と救急相談センターの設置を開始しました。
 救急搬送トリアージ制度とは、緊急性の認められない傷病者に対して自己通院を促す制度で、一般的には、災害医療おける、多数の傷病者を重症度と緊急性によって分別する方法として認知されている制度です。
 このトリアージ制度を補完するために整備されたのが救急相談センターで、住民が傷病程度に係る緊急性の判断を行う際に、緊急受診の要否や応急手当等の医学的見地からのアドバイスとともに、診療可能な医療機関情報等の提供を24時間体制で実施するセンターとなっております。
 このように各都市で救急需要対策に取り組んでいるところであり、本市においても近い将来、市民の救急要請に応えられなくなる可能性もあります。
 そこで、まず、本市の救急搬送の現状とこれまでの救急需要対策の取り組みをお伺い致します。また、トリアージ制度、救急相談センターの設置に関する認識もお伺いします。
☆答弁(都市局長)
 まず、本市の救急搬送の現状ですが、平成19年中の救急出動件数は46,649件で、対前年比672件、1.5%の増加となっております。これは、1日当たり128件の出動で、市民22人に1人が救急車を利用したこととなります。
 次に、これまでの救急需要対策の取り組みについてですが、救急出動のうち、結果として救急車での搬送を必要としないケースが多く見受けられますことから、救急車の適正利用の啓発に各種広報媒体を活用するとともに、救命講習会や消防訓練、救急フェア等の開催時に市民に直接周知するなど、救急車の適正利用についての啓発活動を行っております。
 次に、トリアージ制度についてですが、本市では救急搬送トリアージ制度はありませんが、救急隊が現場において明らかに救急搬送を必要としない状況の場合には、指令センター常駐医師体制の下で医学的な指導や助言を受け、救急要請者に自己通院を促すことは行っております。今後は、先進都市のトリアージ制度を参考に研究して参ります。
 次に、救急相談センターの設置についてですが、救急相談センターは、現在は極めて人口規模の大きい東京都と横浜市の2都市が行っておりますが、今後、本市でも有効な運営が可能かなどを含め調査し、検討して参ります。

●『墓地行政ついて』
 現在、私の地元の加曽利町では、墓地の建設を巡り、反対運動が大々的に行われております。
 墓埋法の10条第1項には墓地経営の許可についての記載があり、これが本市が許可権者となる法的根拠となっております。この許可も経営予定者が受けなければならないのであって、許可権者が許可を与えなければならないという規定ではないことから、当然、市は、正当かつ合理的な理由があれば不許可にすることができるのであります。この法解釈は、平成12年の厚生省生活衛生局長通知にも記載されております。
 墓地建設の必要性を審査する上で、前述の局長通知では、「広域的な需要バランスが必要」と明記されていますが、墓地の配置状況は一部に偏っている感じが致します。
 そこで、各区別の墓地の総区画数をお示し下さい。
 また、阿弥陀寺がこれまで許可を受けた総区画数、また阿弥陀寺の代表役員が、代表役員になっている宗教法人の名称と、それぞれが経営している墓地の所在地、区画数を伺うともに、本市が許可した墓地の平均区画数を明らかにして下さい。
 墓地需要について、阿弥陀寺だけを見ても、1033区画もの墓地が余っている状況にあることや、阿弥陀寺以外の法人の墓地販売広告が連日のように折り込まれており、墓地の過剰状況の実態が如実に現れております。
 そこで、阿弥陀寺が事前協議書の中で記している必要性とする区画数は、現在余っている墓地で十分供給可能な状況で、新たな造成は全く必要ないと考えますが、当局の見解をお伺い致します。
☆答弁(保健福祉局長)
 各区別の区画数は、中央区216区画、花見川区903区画、若葉区11,719区画、緑区9,220区画、稲毛区5,549区画です。
 阿弥陀寺が千葉市内で経営している墓地の総区画数は、平成18年11月現在、3,500区画です。
 阿弥陀寺の他に代表役員を務めている宗教法人は、宗教法人満願寺、宗教法人習志野独立キリスト教会です。宗教法人満願寺が経営している墓地は、緑区高田町に所在し、区画数は1,340区画です。宗教法人習志野独立キリスト教会が経営している墓地は、若葉区野呂町に所在し区画数は1,092区画です。
 次に、本市が許可した墓地の平均区画数についてですが1許可墓地あたり505区画です
 新たな造成の必要性については、現在、審査中であり、これまで許可された墓地の販売と残区画の状況から判断することとなります。