明日の千葉を見つめて
議会レポート
平成20年度第2回定例会(市議会レポート35号)


内閣改造について思うこと~政治力の強化は人事から~
 大変暑い日が続いておりますが、皆様、ご健勝でお過ごしのこととお慶び申し上げます。
 さて、去る8月1日に自民党役員の改選と内閣改造が行われました。福田内閣にとっては、昨年9月の内閣発足以後の初めての人事権の行使であり、狙いとしては、自身の考え方をより鮮明にするため、政策の重視と挙党一致を意識したものと考えられます。個人的な評価としては、一部の方を除いては概ね納得のいく人事であり、また国民の皆様にも改造直後の支持率が向上していることから一定の評価は得られているものと思います。
 ただ私は、根本的に一内閣一人事であるべきだと考えているので、内閣改造自体には評価を致しておりません。何故かと言いますと、人事を頻繁に入れ替えることは政治力の低下を招くからであります。
 今回も高村外相が外遊を取りやめて急遽帰国したり、WTOの交渉に当たっていた若林前農水相が交渉終了後、すぐに辞任してしまうということでは、諸外国の信用も薄くなり、また腰を据えた議論もできないのではないかと思います。結果的に官僚頼みになり、政治の強いリーダーシップが損なわれる原因をつくってしまっているのです。やはり、総理大臣も閣僚も任期は最低でも全うすべきであると思います。
 このことは、地方議会にも当てはまるのです。
 この6月の通常国会で、地方自治法が改正され、地方議員の議会活動の範囲の明確化などがはかられたところですが、議会の権限はまだまだ強化されたとは言い難く、引き続き要望を行かなければならないと思います。しかし、総務省の見解では、1年で交代するような議長では権限を強化しても仕方がないというのが本音のようです。
 このように人事というのは、最低でも2年以上継続しなければ、信頼も得られず、一定の成果もあげられないと思います。
 今回、議会改革の委員会が本市でも立ち上がり、私も委員に選任されましたので、議員の権限の強化に取り組み、市民の皆様の要望に的確に対応できる市議会づくりを目指していきたいと思いますので、今後ともご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。

平成20年度第2回定例会より
今年度分2億6700万円を繰上充用

●今議会の概要
 平成20年度第2回定例会は、6月5日に召集され、6月24日に閉会しました。
 今定例会に市長から提案された議案件数は、全18件で、その内訳は、『専決処分』が4件、『条例案』が4件、『一般議案』が8件、『人事案件』が2件となっております。
 さらに、議員からの発議10件(条例案1件・意見書9件)と市民からの請願6件、陳情1件が審議されました。
 その結果、市長提出のすべての議案については全員一致もしくは賛成多数で可決、議員発議については条例案が否決、意見書はすべて可決、請願については、我が会派の議員が紹介議員となっていた「介護職員がやりがいの持てる介護報酬の設定のための請願」及び「(仮称)サニーコート西千葉春日マンション計画による住環境悪化の未然防止に関する請願」が採択、会期途中で提出された1件が継続審査となった他、残り3件の請願については不採択となりました。
 なお、議長選挙につきましては、我が会派から私の同期である中島賢治議員(中央区・3期)が選出されました。
 さらに、各委員会の選任も行われ、私は、保健下水委員の所属となり、また大都市税財政制度・地方分権調査特別委員会では副委員長に選出されました。

●市民ゴルフ場の問題について
 この市民ゴルフ場は、下田最終処分場跡地に整備した全9ホールのゴルフ場で、今年の10月下旬にオープンすることになっており、そのオープンに向け、指定管理者の選定を行い、前回の3月定例議会において議決を得る予定でありました。
 しかし、議案提出後、提案書に添付されていた「関心表明書」と称する日本プロゴルフ協会(以下、PGA)が全面協力する旨の書類が実はPGAの正式な書類ではなく、あくまで一職員が個人的に進めていたものということがPGAからの申し出により発覚し、また書類に押印されている捺印も全く関係ないものであったことも判明したのでありました。
 そのため、3月の議会では急遽議案を取り下げるといった異例の事態が起こったのです。
 3月定例議会が閉会した後、選定委員会を開催し、再審査の方法などについて協議し、「募集要項上の虚偽に該当しない」という結論から、新たな提案書の提出をしないで、PGAの全面協力を差し引いた提案書を元に再審査をしました。
 そして、その結果、同じ事業者が選定をされたのであります。
 つまり、反対会派は、この選定の経緯において、「何故提案書を再提出させなかったか」「PGAの協力もないのに依然として同じ事業者が高評価を得たのか」という2点に強い疑念を持ったのであります。
 我が会派としても、何度も所管当局に対し、書類の信憑性についてきっちりと調査するように強く求めるともに、再選定にあたっては公平公正に取り組むよう指示しており、今回の審議にあたっても、その観点から厳正に討議したところです。
 その結果、これまでの書類の精査において不手際はあったものの、選定委員会も適正に行われており、選定業者についても大きな欠格事由もないことから、我が会派では賛成することに決しました。
 ただ疑義が生じること自体、好ましいことではないので、今後の業者選定にあたっては、より透明性を強化するよう強く求めるものです。

●国保特別会計の補正予算について
 71号は、専決処分についての承認で、平成19年度の国民健康保険事業特別会計において収支不足が生じることから、不足分の2億6700万円を平成20年度予算の繰上充用により対応したものです。
 この繰上充用については、出納整理期間中(5月末まで)に処理する必要があることから、5月23日に補正予算の専決処分をしたということです。
 本市の国保会計が赤字になるのは昭和39年度以来43年振りということで、その主な要因としては、徴収率が目標値まで達しなかったということなので、今後は徴収率をどう向上させていくかが大きな課題になってくると思われます。
 今回の繰上充用の財源については、今年度に繰り越された未収金の内、回収見込みが高いもので不足分を賄うことができるとのことでありますので、今年度の会計には大きく影響しないことから、我が会派では承認することとしました。

 また、私が6月19日に行いました一般質問とそれに対する当局からの答弁の一部を以下、掲載します。詳細につきましては、私のホームページを参照して頂くか、直接メールやFAXでご連絡頂ければ幸いです。


一般質問

 1 職員の意識改革について
 2 日本版SOX法の対応について
 3 市民公益活動の支援について
 4 中心市街地の活性化について
 5 墓地行政について
 6 地域猫対策について
 7 ゆめ半島千葉国体について

 

主な質問と答弁

●『職員の意識改革について』
 職員提案制度は、昭和39年度より開始し、平成10年度に大幅な制度改正を実施し、行政改革の一環として行ってきております。
 この職員提案制度を更に活発にし、職員の意識改革につなげるためには、その提案した事業に責任を持たせたり、発表会を行ったり、最終的には人事考課に反映させるようなことを取り入れたら如何でしょうか。
 前者の代表的な例が横浜市のアントレプレナーシップ制度で、職員自ら提案した「市民のための事業」を企画から事業化まで責任をもって推進する仕組みとして、平成14年度から開始されております。
 後者の例では、福岡市のDNAどんたくが有名で、業務改善運動として始まったDNA運動の成果の共有とお互いの健闘を称え合うために設けられた発表の場です。
 そこで、事例を紹介したアントレプレナーシップ制度のように企画から実施まで責任を持たせる仕組みやDNAどんたくような発表の場を設けることについての当局の見解をお伺い致します。
☆答弁(総務局長)
 アントレプレナーシップ制度や発表の場を設けることについてですが、本市では、平成18年度から、アイディア提案の「職員提案票」の中に、提案事業への参画意向の確認欄を設けるなど、職員の研究心や改善意欲を高めるとともに、自己実現に資する取組みを行って参りました。
 今後もこうした取組みを継続するとともに、発表の場づくりなども含め、さらなる職員の意識改革と職員提案に対する意欲が向上するよう、研究して参ります。

●『市民公益活動の支援について』
 市民公益活動団体は、地域のまちづくりだけなく、自然災害発生時の復旧活動や被災者の支援などの活動を通じて、その活動が注目を集めています。
 しかしながら、サラリーマンを中心とした団体ですと、どうしても活動の時間が遅い時間になり、できれば深夜利用ができると助かるといった話や、多くの団体が個別の事務所を持っておらず、個人のお宅が事務局となっているケースが多く、結局その方への負担が増大し、ひいては活動の停滞に繋がってしまうといった話を伺っております。
 これら様々な要望に対応していく方策として考えられるのが、市民公益活動のインキュベーション施設ではないでしょうか。本市では、産業振興財団が商業インキュベーションを運営しておりますが、このような考えを市民公益活動にも導入し、活動が軌道に乗るまでの間、個別の空間を各活動の事務所として貸し出し、さらに事務員を代行してもらえる秘書サービスがあると理想的であると考えます。
 そこで、この市民公益活動インキュベーション施設についての本市の見解をお伺い致します。
 また、学校の空きスペースや空き店舗など、地域の資源を積極的に活用すれば、大きな設備投資もなく、各地域でサポートセンターが設置できると思いますが、各区にサポートセンターを設置することに対する当局の見解をお伺い致します。
☆答弁(市民局長)
 市民公益活動インキュベーション施設についてですが、市民活動センターの現状等から課題があるものと考えており、他都市の事例等を調査して参りたいと考えております。
 次に、各区にサポートセンターを設置することについてですが、コミュニティセンター会議室や区の保健福祉センターにあるボランティア活動室など利用可能な施設を紹介するなど、情報提供に努めて参ります。

●『中心市街地の活性化ついて』
 「食」の充実も中心市街地活性化の有効な手段と考えます。横浜の中華街を筆頭に喜多方ラーメンや餃子の町宇都宮など、全国各地で食の集積やブランド化を図っており、個人的にもそういった町に何度か出かけることがあります。このように「食」を充実させることは、顧客の滞留を生み出し、またリピート率も向上するなど街の活性化に寄与するはずです。
 去年、八戸市を訪れた際に、みろく横丁を寄らせて頂きました。このみろく横丁は、いわゆる屋台村なのですが、中心市街地のオフィスビルや商業ビルが建ち並ぶビジネス地区で、ゴミゼロ・資源循環・地産地消・地域貢献などを経営原則に夜間の賑わいを創出する新商業集積事業として、集客力も高く、また3年間の一つのサイクルとしていることから、飲食店のインキュベーション施設的な役割を果たし、昨年訪れたので多少古いデータになりますが、これまで10件が自主開業を行ったそうです。
 そこで、本市では、中心市街地の活性化において、「食」の充実をどのように考えているか。また、このみろく横丁のようにしっかりとした経営原則に基づいた飲食店のインキュベーション的な仕組みを作るべきだと考えますが、当局の見解をお伺い致します。
☆答弁(経済農政局長)
 中心市街地における「食」の充実及び飲食店のインキュベーション的な仕組み作りについてですが、まちの魅力を高めるうえで、食文化は重要な要素のひとつと考えます。
 現在、中心市街地まちづくり協議会における「隠れ美味発見事業」として、うまいもの推奨店舗の認定とPRを実施しているところですが、今後は、新たな店舗の発掘と効果的なPRなどの取り組みを拡充・支援していくとともに、食の集積やブランド化、インキュベートの仕組み作り等、食を通じた活性化策について、地元商店街等の協力を得ながら、共に調査・研究して参ります。

●『ゆめ半島千葉国体について』
 私は、昭和48年の若潮国体以来、37年ぶりとなります、平成22年秋開催予定の「ゆめ半島千葉国体」が素晴らしい大会として盛り上がることを願っております。
 そのためには市民の皆様がボランティアとして参加し、協力することによって、ふるさとの意識がさらに醸成されることから、市民ひとり一人の力が、大会の成功と、運営の効率化に不可欠だと考えます。
 また、最近の国体では、簡素化と言う、言葉も聞かれます。
 そこで、ボランティアをどのように生かしていくのか。簡素化の流れに対し、どのような工夫をしていくのか、お伺いいたします。
☆答弁(総務局長)
 まず、ボランティアの養成や協力についてですが、平成17年に開催された「全国高等学校総合体育大会」の一人一役運動の実績を踏まえ、先催市のボランティア活動も参考にしながら、今年度は、「ゆめ半島千葉国体千葉市開催基本方針」に基づき、千葉市実行委員会・専門委員会において、市民や関係機関、各種団体の具体的なボランティア活動について、検討して参ります。
 次に、簡素化についてですが、競技施設の整備は、既存の施設を生かし、競技に支障がある場合に限り、最小限の整備を行い、競技用具等については、近県の自治体からの借用等、可能な限り、既存の用具の有効活用に努めて参ります。
 また、交通輸送では、公共交通機関の利用を基本とし、競技会場、練習会場、宿泊施設間で移動が困難な場合に限り、最小限の計画輸送を実施したいと考えております。
 更に、運営等に関わる物品の調達について、開催趣旨に賛同する企業等からの物品協賛を、積極的に取り入れるなど、大会運営に支障のない範囲で、できる限り簡素化に努めて参りたいと考えております。