明日の千葉を見つめて
議会レポート
平成21年度第3回定例会(市議会レポート39号)


議会の信頼回復に向けて
 この度、前市長の収賄容疑事件に続き、現職の議長が恐喝未遂容疑で逮捕されるという不祥事を起こし、市民の皆様に、市議会に対する不信を招き、信頼を著しく失墜させるとともに、本市のイメージを更に低下させるなど、多大なご迷惑をおかけしましたこと、誠に申し訳なく、議長を推薦した会派の代表として、心からお詫び申し上げます。
 今回の事件の責任を取り、会派の幹事長職を辞する覚悟でおりましたが、責任の取り方は辞めることではなく、信頼回復に全力を尽くすことだと先輩、同僚議員をはじめ、様々な方々からありがたいお言葉を頂戴し、決意を新たにしたところであります。
 まずは、再発防止に向けて、法令遵守の徹底を図るとともに、具体策として政治倫理条例の制定や議長選出方法の見直しに取り組み、議会改革も更に推進していくことを誓います。
 このことについては、議員全員の共通認識とすることとし、今議会の冒頭で決議しました。新たに就任された佐々木議長もこの決議を受け、協議の場として議長副議長等会議を早速立ち上げ、私もそのメンバーの一人に指名して頂きました。まずは、政治倫理条例を来年の第1回定例会に向けて上程できるよう、休会中も協議を続けているところです。
 今後とも、失われた信頼の回復に向けて、誠心誠意努めて参りますので、ご理解ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

平成21年度第3回定例会より
新副市長に徳永都市局長が就任

●今議会の概要
 平成21年度第3回定例会は、9月7日に召集され、10月5日に閉会しました。
 今議会は、逮捕された小梛議員から辞職願が提出されたため、まず、議員辞職の件が付議され、全員一致で許可されました。これに伴い、議長も自動的に空席になり、直ちに議長選挙が行われ、新政ちばの佐々木久昭議員(若葉区・6期)が選出されました。
 今定例会に市長から提案された議案は、全47件で、その内訳は、予算案6件(補 
正予算6件) 条例案9件(制定1件、一部改正8件)一般議案7件(住居表示の実施1件、町の区域及び名称の変更1件、工事請負契約1件、工事委託契約1件、和解1件、損害賠償額の決定及び和解1件、市道路線の認定及び廃止1件)決算の認定19件、新副市長人事を含めた『人事案件』が5件、そして先の第2回定例会において継続審議になっていた「特別職の職員の給与並びに旅費及び費用弁償に関する条例の一部改正について」を加えた1件が審議されました。
 さらに、議員からの発議2件(条例案1件・決議1件)と市民からの請願8件、陳情4件が審議されました。
 その結果、市長提出のすべての議案については全員一致もしくは賛成多数で可決、議員発議については条例案が否決、「議会と市政の信頼回復に関する決議」が全員一致で可決、請願については、我が会派の議員が紹介議員となっていた「千城台南調整池(坂月第2調整池)周辺の親水公園化に関する請願」と「加曽利貝塚の世界遺産への登録に関する請願」の他1件が採択、4件の請願については不採択となりました。陳情は、2件が不採択、2件が継続審議となりました。

●平成20年年度決算の認定について
 毎年9月の定例議会は、決算の認定のため、議員全員で構成する特別委員会を設置し、この委員会を 更に2つの分科会に分けて審議しております。
 平成20年度決算は、歳入面では、市税収入が前年度をわずかに上回り、4年連続の増収となる一方、市債や国庫支出金が大幅に減となりました。
 また、歳出面では、公債費が増加したものの、きぼーるや市立千葉高等学校が完成したことなどから、投資的経費が大幅に減少したことなどにより、歳入歳出の決算総額は、前年度に比較して大幅な減少となったところです。
 この結果、平成20年度の一般会計決算額は、歳入3,233億9,800万円、歳出3,221億9,900万円となり、実質収支3億7,000万円となったとのことです。
 なお、実質収支額は、当初予定していた市債管理基金への20億円の償還をとりやめて赤字を回避したものであり、非常に厳しい決算であったことが伺われます。
 さらに、市債の発行については、経済環境や雇用情勢が急速に悪化し、法人市民税の減収があり、これを補うため、減収補てん債を発行せざるを得ず、市債残高が増加したことは、財政の健全化に向け、舵を切った初年度として残念な結果でありますし、借入金への償還を先送りしたことについても、今後の予算編成への影響を懸念するところであります。
 今後は、新たに策定される財政健全化プランや公債費負担適正化計画に基づき、財政健全化に向け、積極的に取り組むことを強く要望していきたいと存じます。
 なお、3年次目となる第2次5か年計画の進捗率は、累計で59.5%となっており、また、行政改革の推進については、平成21年度までの5年間を計画期間とする新行政改革推進計画の4年次目として、事務事業の見直しをはじめ、104項目に取り組み、約75億円の財政的効果をあげることができたとの報告を受けました。

●平成21年度補正予算について
 議案78号は、平成21年度一般会計補正予算で、歳入歳出予算については、国の経済危機対策による第1次補正予算に伴い、総額54億200万円を国庫支出金等を財源として追加しました。
 今回の補正により、一般会計の総額は、3,466億9,100万円となります。
 今回の補正予算で最も額が大きいのが、スクールニューディール構想関連整備事業費で、小学校耐震補強の約10億円、校内LAN整備の約9億円に加え、電子黒板整備、養護教諭用パソコン整備、公民館地上デジタル整備など、総額約21億円弱が追加となりました。特に耐震補強については、平成22~24年度に整備予定だったあやめ台小・都小・院内小・大森小・幕張南小の5校が前倒しになり、景気対策と同時に児童の安心安全に寄与できると思います。
 このほか、雇用対策として、緊急雇用創出事業臨時特例基金の活用や、就労能力及び就労意欲のある離職者のうち、住宅を喪失または喪失するおそれのある者に対して住宅手当を支給する住宅手当緊急特別措置、炭素革命関連としての商店街街路灯エコ型電球導入や、子育て支援としての子育て応援特別手当や母子家庭就業促進給付金の拡充など、まさに景気の底上げを狙った事業が補正予算に計上されたところです。
 是非速やかに実行に移し、効果をあげてもらいたいものです。

代表質問
私が9月15日に会派を代表して行いました代表質問とそれに対する市長からの答弁の一部を以下、掲載します。

1 市政運営の基本姿勢について
2 企画行政について
3 市民行政について
4 保健福祉行政について
5 環境行政について
6 経済農政について
7 都市行政について
8 建設行政について
9 下水道行政について
10 消防行政について
11 教育行政について

 

主な質問と答弁

●『平成21年度の収支見通しについて』
 経済環境や雇用情勢が急速に悪化し、平成20年度においても法人市民税の減収があり、これを補うため、減収補てん債を46億円発行したところですが、今議会においても、企業収益の減少に伴い7億5千万円もの法人市民税の還付金などの補正予算が提案されております。
 国においては、昨年度来、数次にわたる補正予算などの経済対策を行っておりますが、すぐにその効果が市税収入に現れるわけではありません。したがって、本年度においても、歳入の根幹を占める市税収入が予算を下回ることも想像に難くないわけであります。
 そこで、21年度の収支の見通しをどのよう捉えられているのか。
☆答弁(市長)
 歳入面では、市税が、景気悪化の影響等により、法人市民税を中心に、当初予算額を大幅に下回る見込みであります。
 また、20年度決算の実質収支である繰越金が少額であることや、土地売り払い収入などの確保も不透明な状況にあります。
 一方、歳出面では、生活保護費や幕張メッセ負担金等で、今後、補正予算措置が必要になることなどから、財政収支の見通しは極めて厳しい状況にあります。
 このため、市税等各種料金の徴収率向上など可能な限りの歳入確保策を講じるとともに、予算の執行段階で、創意工夫により経費節減を図った場合には、事務改善等に対するインセンティブの付与などを検討することとしております。
 さらに、契約差金等の不用額は確実に留保し、予算で定めた内容と異なる執行及び予算の流用は原則として認めないなど、実質収支を確保できるよう、的確な財政運営に努めて参ります。

●『新年度予算編成の基本的な考え方について』
 本市の財政状況を見ますと、歳入面では、景気低迷の影響から、市税収入の動向は不透明であり、歳出面では、生活保護費などの扶助費や公債費が増加するとともに、現在の経済社会情勢への対応など各種施策に多額の財政需要を抱えております。
 また、市長マニフェストに掲げられている各種事業についても、実施にあたっては財源を確保する必要があり、新年度予算編成はかつてない厳しさがあるのではないかと思われます。
 そこで、このような状況の中で、平成22年度の財政収支をどのように見通されているのか。
 また、それらを踏まえ、新年度予算編成に取り組まれる市長の基本的な考え方はどのようなものなのか。
 さらに、マニフェストに掲げられた事業を実施するための財源の確保の見通しについて、併せて伺います。
☆答弁(市長)
 まず、平成22年度の財政収支見通しについてですが、新年度の財政状況は、歳入の根幹を占める市税収入が、景気低迷の影響により、大幅な減収が見込まれています。
 また、財政調整基金や土地売り払い収入などの臨時的財源の活用は、多くを望めない状況にあるほか、退職手当債の活用や市債管理基金からの借入といった、これまでどおりの財源対策を続けると、実質公債費比率が25%を超える可能性があることから、歳入による財源対策を抑制せざるを得ない状況にあります。
 一方、歳出面では、公債費や扶助費などの増加が見込まれますので、新年度の収支見通しは、現在、精査を行っているところですが、前年度を上回る収入不足になるものと考えております。
 次に、予算編成の基本的な考え方についてですが、まずは、この危機的な財政状況や、この状況を脱するために市がどのような対応をとらなければならないのかを市民に十分に説明し、共通認識に立つことが重要であると考えております。
 そのうえで、歳入面では、引き続き、各種料金の徴収率向上や受益者負担の適正化など、自主財源の確保に取り組んでまいりますが、歳入面での対応には限界があることから、緊急性や重要性の観点から、既存事業の大胆な見直しによる歳出の削減を図り、市民が真に必要としている分野に財源を重点配分することを基本に、予算を編成してまいります。
 また、マニフェストつきましては、先日工程表をお示ししたところですが、今後の予算編成作業を通じ、22年度事業費の精査を行い、財源については、既存の事業費とのやりくりの中で、極力対応していきたいと考えております。
 
●『ごみの収集体制の見直しについて』
 本市では平成19年度から、老朽化した「北谷津清掃工場」を建て替えせず、2清掃工場体制を実現するため、焼却ごみ1/3削減を目標に、町内自治会と協働した啓発活動や古紙・布類の資源化拡大など様々な取り組みを展開しております。
 しかしながら、今後のごみの削減量は徐々に厳しい数値になることが予測されます。
 また、千葉市の行っているごみ組成分析調査によれば、可燃ごみには、資源となる紙類が約30%も混在していると伺っており、いわゆる無関心層への働きかけが重要な対策となってきています。
 そのような中で、収集体制の見直しとして10月1日から家庭ごみのうち、古紙・布類の収集回数を月2回から週1回に、可燃ごみの収集回数を週3回から週2回に変更することとしています。
 そこで、収集体制の見直しにより、どのような効果が期待できるのか。
 また、夏場における生ごみ対策をどのように考えているのか。
☆答弁(市長)
 見直しの効果ですが、古紙・布類の収集日を増やし、可燃ごみの収集日を減らすことにより、再生利用率の向上と更なる可燃ごみの発生抑制が見込まれ、本年度の目標である1万5,000トン削減の達成に寄与するものと考えております。
 また、収集エリアを行政区単位に整理したことから収集効率の向上・収集経費の削減ができるほか、地域ごとのごみ排出データの把握が可能となり、その地域の実情にそった排出指導などができるものと考えております。
 次に、夏場における生ごみ対策についてですが、可燃ごみの週2回収集は多くの都市で実施され、ほとんどの都市では特別な対策を講じておりませんが、横浜市では、7・8月の2か月間、週3回の収集を  行っております。
 夏場の週3回収集については、市民からのご提案もあるところですが、収集回数を増やすためには、収集エリアを再編成し、家庭ごみすべての収集日を変更することとなります。
 また、臨時的にこの期間のための収集車両及び人員の確保が必要となりますことから、導入は難しいものと考えております。
 夏場の生ごみ対策としては、買い過ぎや食べ残しに気をつけるなど生ごみを減らす工夫や水切りの励行、コンポストや生ごみ減量処理機などの補助制度の活用についての周知をさらに図って参ります。
 今後とも、効果的な対策について研究し、市民に情報提供して参ります。

 ●『ゲリラ豪雨対策について』
 昨年の7月末から9月にかけて、全国各地でいわゆる「ゲリラ豪雨」と呼ばれる局地的集中豪雨が相次ぎ発生し、悲惨な浸水被害により多くの尊い命が奪われました。
 本市においても、8月9日と10日、二日連続で記録的な集中豪雨に見舞われ、市内各地で床上や床下の浸水被害と道路冠水による交通遮断が多数発生するなど、市民生活に深刻な影響を及ぼしました。
 本市における雨水対策は「10年に1回程度の大雨に対し、床上浸水被害等の防除を目標に整備を進める」とのことですが、宅地等への度重なる浸水被害や広範囲な道路冠水が発生している状況を鑑み、市の整備水準を引き上げ、対応することが必要ではないかと考えます。
 そこで、現在の整備状況は、安全・安心のまちづくりを進めるうえで、満足するレベルなのか。多発する浸水被害に対して、これまでの整備方針を見直す考えはないのか。頻発するゲリラ豪雨について、どのような対策を講じていくのか。
☆答弁(副市長)
 現在の整備状況は、市街地における雨水対策として、平成14年度に雨水基本計画の見直しを行い、5年に1回から10年に1回程度の大雨に対応できるよう整備水準を引き上げ、浸水被害の軽減に向け、施設整備を進めております。
 平成20年度末の整備率は、2.2パーセントと低く、満足するレベルではありません。
 次に、これまでの整備方針を見直すことについてですが、現在の雨水整備は、床上浸水などの被害状況から、緊急的な地区を重点化し、学校等の公共施設に貯留・浸透施設を積極的に設置するなど、対策施設を分散化し、効果的な雨水対策を段階的に進めて行くことを基本としております。
 今後もこの整備方針を基本として参りますが、地球温暖化等の影響により、集中豪雨が多発するなど、これまでの降雨特性と異なっていることが明らかになった場合、状況に応じて見直すことも検討して参ります。
 最後に、頻発するゲリラ豪雨について、どのような対策を講じていくのかについてですが、このような集中豪雨は、いつ発生するのか予測が難しいことと、計画を大幅に上回り、下水道の排水能力をはるかに超える雨であるため、公的施設の整備だけでは対応に限界があります。
 しかし、人命や生活に深刻な影響を与える浸水被害については、出来るだけ軽減を図る必要があることから、過去に浸水被害が発生した地域と、今回の豪雨で被害が発生した地域を対象に、対策施設や住民の自助を促進する支援策である防水板の設置に係る助成制度などの検討を進めて参ります。