明日の千葉を見つめて
議会レポート
平成22年度第2回定例会(市議会レポート42号)


「ねじれ」は問題か?~市民目線で徹底議論を~
 大変熱い日々が続いておりますが、皆様におかれましては、ご健勝でお過ごしのことと存じます。
 さて、この度の参院選の結果、与党民主党の過半数割れが確定し、国会は再び衆参のねじれ状態になることが予想されております。
 これを受けて、新聞やテレビなどのマスコミ各社は「異常事態だ」、「法案が一本も通らない」と大騒ぎをし、「ねじれは問題」という共通スタンスで連日報道致しております。
 しかし、果たして「ねじれ」は本当に問題なのでしょうか。
 結論から言えば、ねじれ国会そのものには問題はありません。それぞれの政党が真に国民生活のことを考えていれば、議案がより慎重に審査され、議論の幅も広がるからです。
 実際に、我が千葉市では、議会で少数野党である民主党や市民ネットワークが支持した熊谷市長が誕生し、国会よりも早く「ねじれ」が生じましたが、この1年を振り返ってみても、通らなかった議案は予算案を除いてはありません。その予算案にしても、市民生活に多大な影響を及ぼすことから、市民サービスのカットを最小限に食い止めるために修正案という形で議決されておりますし、今議会の公共施設利用料の値上げ問題についても附帯決議を行うなど、むしろ議論も深まり、結果的には当初の議案より良くなったと自負しております。
 確かに、政策を政局に絡ませて、審議拒否をしたりすれば、心配されるような事態も生じかねません。しかしながら、これまで政策に政局を絡ませてきたのはむしろ民主党の方であり、だからこそ「ねじれ」状態を心配しているのではないでしょうか。
 自民党は与党として責任ある対応を採って参りました。このスタンスは野党になっても変わりません。我々自由民主党千葉市議会議員団も同様です。
 今後も市民生活を第一に考え、市政運営に邁進していく所存ですので、今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

平成22年度第2回定例会より

附帯決議を提案し、市民への影響を最小限に緩和

●今議会の概要
 第2回定例会は、6月8日に召集され、6月25日に閉会しました。
 6月議会では、議会の人事を決めることが慣例となっており、議長には我が会派の茂手木直忠議員(稲毛区・5期)が選出されました。
 今回の議長選挙から立候補者による意見表明が導入されました。これはより透明性を高めようと半年以上かけて議論してきた新たな試みです。今後もこのような議会改革に取り組んでいく所存です。
 ちなみに私は、引き続き議会運営委員会の委員長に就任しました。スムーズな議会運営になるよう頑張りたいと思います。
 今定例会に市長から提案された議案件数は、全40件で、議員からの発議5件と市民からの請願5件、陳情9件が審議されました。
 その結果、市長提出の全ての議案については、いきいきプラザの入浴料有料化(市内100円・市外200円)の議案が継続審査となった他は、全員一致もしくは賛成多数で可決しました。
 発議については、議会運営委員会提出の「千葉市議会の議決すべき事件に関する条例」が全会一致で可決した他は全て否決、また意見書・決議は全て可決されました。
 請願については、「最終的に墓地を建設するための専修寺関東別院千葉出張所の建設反対に関する請願」が採択送付され、その他は不採択となり、陳情については、継続審査中だったものが引き続き継続審査となった他、新規の陳情は2件が継続審査、その他は全て不採択となりました。

●公共施設利用料の見直しについて
 今議会で最も議論になったのが、コミュニティセンターなど公共施設の有料化及び値上げの問題であります。
 全部で12議案も提出されましたが、議案123号「千葉市老人福祉センター及び老人デイサービスセンター設置管理条例の一部改正について」(※いきいきプラザの入浴料有料化の議案)のみが継続審査となった他、全ての関連議案は原案通り可決されました。
 ただ、原案には様々な課題があることから、私が所属する自由民主党千葉市議会議員団では、最終日にその課題を解消することを求めた附帯決議を提出し、賛成多数で可決したところです。
 余談ですが、附帯決議が可決されたのは、千葉市議会史上初めてのことです。
 当初、我が会派では、当該議案について継続審査を求め、仮に継続審査が認められなかった場合は否決するということで委員会に臨みました。しかし、委員会メンバーの構成上、継続審査、否決、可決と結論が3つに分かれてしまい、このままの状態だとかえって市民の皆様に混乱を生じさせてしまうという事態を引き起こしかねないことから、問題となっている部分を見直し、さらにいい議案にするために附帯決議を提出したのです。
 その提出した附帯決議のポイントは大きく2つです。
 1つは、今回の見直しについては、方針が以前から決まっていたのに、利用者を始めとしたほとんどの市民の皆様に周知せず、突然この6月議案に提出してきたこと。
 2つは、利用料金制度の問題点や市民サービスの低下など、5年前に新たに導入された指定管理者制度について、総括的な評価をせずに、この有料化や値上げに踏み切ったこと。
 この2つの問題点を解決する5つの要望事項を附帯決議として作成しました。
 この決議内容を市がしっかり実行するよう注視して参る所存です。

●芝生の張り替えのために、ご寄付をお願いします!
 議案第120号は、千葉マリンスタジアム基金を設置するため、新たに条例を制定するものです。
 千葉マリンスタジアムは、開設後、20年が経過し、経年劣化や塩害などによって、あちこちが傷んできております。
 今までにも計画的に大規模な修繕や改修に取り組んで参りましたが、さすがに限界に達し、選手からも要望書があがってきたことは皆さまもご存じのことと存じます。
 しかし、本市の厳しい財政状況から、是非市民の皆様にもご協力賜わりたいということで、寄附金や募金としてご支援いただく受け皿として、「千葉マリンスタジアム基金」を設置しました。
 この基金は、今シーズンオフに実施する人工芝張替やトイレの改修等の修繕費用の一部に、また、マリンスタジアムでのパブリックビューイングや優勝パレードなどのイベント費用の一部に充てる予定です。
 また、できるだけ幅広く、多くの方々にご協力をいただくために「ふるさと納税」制度を活用し、全国へ向けて呼びかけたり、さらに、ご寄附をいただいた方々に、お礼としてオリジナルグッズをプレゼントすることも企画しているようです。
 募金箱はマリンスタジアムをはじめ、市庁舎、各区役所などに設置していますので、是非ご協力のほどよろしくお願い致します。

一般質問

1 行政改革推進計画について
2 指定管理者制度について
3 新たな財源の確保について
4 介護保険について
5 地域経済の活性化について
6 まちやまづくりについて
7 都川総合親水公園について
8 コミュニティスクールについて
9 情報教育について

 

主な質問と答弁

●『行政改革推進計画について』
 バランス・スコアカード(以下BSC)とは、複数の評価指標を矛盾なく整合させ、戦略の共有化を図る経営システムとして、ハーバード・ビジネススクールのキャプラン教授と国際的なコンサルタント会社の社長のノートン氏によって提唱されたシステムで、複雑な戦略シナリオを一枚の紙に明快に表現した「戦略マップ」と、個々の戦略目標の達成状況を表す「スコアカード」からなり、全体の戦略と個別の目標のつながりを戦略マップで可視化することにより、組織全体で戦略を共有できること、そしてスコアカードで戦略達成までのプロセスを検証・評価できます。
 具体的には、企業の戦略を「財務」「顧客」「社内ビジネスプロセス」「学習と成長もしくは、人材育成や社内インフラ整備」という4つの視点に基づいて定量的な目標を展開し、その達成状況を業績評価や報酬決定に反映させることで、戦略の着実な遂行を図るというものであります。
 現在、このBSCをいち早く導入している自治体でも、一定の成果をあげていると報告されており、今後も行財政改革の推進ツールとして期待が高まっているとも伺っております。
 そこで、本市においても、行政改革推進のための戦略ツールとしてBSCの導入をすべきだと考えますが、当局の見解をお伺い致します。
☆答弁(総務局長)
 次に、バランス・スコアカードの導入についてですが、この手法は、議員お話のとおり4つの視点に基づく「戦略マップ」により、各部署や職員個々の業務が組織全体のビジョンや組織運営方針にどう位置づけられるかが可視化されるものであります。
 このことにより、職員一人ひとりに周知徹底できる利点があるとともに、組織運営方針を出発点として、その実現のための業務改革が可能となるなど、行政改革を推進するための手法の一つであると認識しておりますことから、今後、先進市などを調査・研究してまいりたいと考えております。

●『新たな財源の確保について』
 本市の財源構造は、ここ数年、市債管理基金や緑と水辺の基金など各種基金からの繰り入れや土地売り払い収入などの臨時的な財源に大きく依存しており、将来にわたる財政運営を考えますと、安定的で経常的な財源の確保を図っていくことが課題であると考えます。
 当局におかれましても、新行政改革推進計画において、公共料金の見直しや新たな自主財源の確保を掲げておりますが、横浜市のように、財源確保のためのプロジェクトチームを発足させ、広告料収入や課税自主権の活用など、新たな財源確保に組織一丸となって取り組む先進的な事例も見受けられることから、本市においても、新たな発想で財源確保に向けた一層の取り組みが必要ではないかと考えます。
 そこで、新たな財源確保に向けた本市の取り組みをお伺い致します。また、本市も横浜市のように、財源確保を目的にした組織を立ち上げるべきだと考えますが、当局の見解をお伺い致します。
☆答弁(財政局長)
 既に、いくつかの自治体では広報紙やホームページ、あるいは、公用車のホイールカバーを広告媒体として、広告料収入を得るなどの試みが活発化してきております。
 本市におきましても、新行政改革推進計画に「新たな自主財源の確保」として位置づけ、平成18年度の実施を目途に、各種の媒体を活用した「広告料収入の確保」に取り組むこととしております。
 今後、庁内検討組織を設け、横浜市などの先進事例を参考に、独自の創意工夫を重ね、新たな財源の掘り起こしと、自主財源の確保に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

●『地域経済の活性化について』
 企業が本市に進出してくれれば、新たな雇用にも繋がりますし、税源の涵養にも繋がることから、非常にありがたいのですが、市外から原材料や資材を調達したり、労働力も市外から流入となりますと、地域経済への波及効果は薄まってしまいます。また、生産物の出荷によって得られた収入の一部が付加価値となりますが、これも市外に漏出し、市内で再投資されないと波及効果は薄まります。
 このようなことから、いかにヒト・モノ・カネを地域外に流出させないかが地域経済の発展の鍵だと思います。裏を返せば、地域内外でのヒト・モノ・カネの流れ、つまり地域経済の循環構造を把握しなければ本当に効果的な企業誘致活動はできないと思います。
 今後の企業誘致の有効性を判断するためにも、産業別の域際収支を推計することにより、地域経済の循環構造の把握に努めるなど様々な視点から経済波及効果を測定していく必要があります。
 そこで、これまで本市の企業誘致はどのような方針に基づいて行われてきたか。また、さらに地域経済の循環構造を高めるというコンセプトに基づき、企業誘致に努めるべきだと考えますが、当局の見解をお伺い致します。
☆答弁(経済農政局長)
 次に、企業誘致の基本方針についてですが、交通利便性や価格面での優位性など、他市にはない本市の魅力ある立地条件をPRしていくとともに、企業立地助成制度の活用を図り、製造業や、IT関連企業をはじめとする先端技術産業などの成長産業の集積を目指しております。
 これらの産業が活発に展開することにより、雇用の創出や税収の増加が見込めると同時に、技術の蓄積などの様々な面での波及効果が期待できます。
 次に、地域経済への波及効果を高めるコンセプトに基づく企業誘致についてですが、企業進出にあたっては、地元雇用、地元調達ということが、経済効果を考えるうえで重要な視点であると考えます。
 このため、地元企業などの情報をもとに、市外企業の立地促進を図るとともに、引き続き地元雇用の確保に努めるなど、より経済波及効果の高い、戦略的な誘致活動を展開して参りたいと考えております。
 こうしたことから、企業情報に精通した職員を配置し、専門的な知識を活用した効果的な活動を推進して参りたいと考えております。

●『都川総合親水公園について』
 もう既に、何回もこの親水公園については、質問しており、地元からも早期整備が強く望まれております。
 本年度、基本計画修正の委託がなされましたが、その修正された中身について整備方針、整備内容はどのようなものになったのか、また、今後のスケジュールについてもお伺い致します。
☆答弁(都市局次長)
 公園の基本計画修正における整備方針及び整備内容についてですが、都川総合親水公園の整備方針は、公園緑地のネットワークの拠点として、次の三つとなっております。
 一つには、緑と水辺の再生・創出による「環境学習の場」づくり。二つには、市民が気軽に利用できる「レクリエーションの場」の提供。三つには、自然・水・地域文化との「ふれあいを継承する場」の整備であります。
 その整備内容は、生態園や環境学習園等を整備する「自然再生・観察ゾーン」、芝生広場や運動広場、水の広場等を整備する「レクリエーションゾーン」、湿生花園、保全水田等を整備する「自然ふれあいゾーン」の三つに分けて、計画しております。
 今後のスケジュールについては、都市計画決定手続きを進め、平成17年度後半に都市計画決定を行い、都市計画事業認可を得て、平成18年度より国庫補助事業を導入し、本格的な事業展開を図る予定でおります。