明日の千葉を見つめて
議会レポート
平成22年度第4回定例会(市議会レポート44号)


明けましておめでとうございます
 昨年も私の議会活動に対し、格別なるご理解ご協力を賜り、
厚く御礼申し上げます。
 さて、昨年を振り返りますと、おそらくほとんどの方が一番に挙げられる問題は、尖閣諸島周辺における中国漁船衝突事件だと思います。
 この問題は、多くの専門家も指摘している通り、民主党政権に代わり、普天間基地移設問題を始めとした日米同盟関係に陰りが生じてきたことが主な要因であると考えます。その後のメドベージェフ大統領の国後島訪問、北朝鮮軍の延坪島砲撃事件など、まさにその影響をもろに受けるかたちでわが国周辺の安全保障環境は、不安定さが増してきております。領土を守り、そこに住む人の生命と財産を守ることは、政治の最大の役割であります。この目的のため、安全保障については世界のどの国も政治の根本に据えておりますが、そこに明確なビジョンを示せていない民主党のあり方は大いに問題があります。
 一方、地方に目を転じますと、本県のひったくり件数が34年連続1位の大阪府を上回り、ワースト1となり、その中でも人口が集中する本市も多発しているとのことです。さらに空き巣や車上あらしも頻発していることから、安心・安全なまちづくりは最優先事項に挙げられます。
 これまでも、安心・安全なまちづくりについては積極的に取り組んできましたが、根本的な解決を図るためにも私は「地域力」を高める必要があると考えます。そのためには地域活動が活発になるような施策展開をしていかなければなりません。
 しかしながら、昨年の予算案を見てもわかる通り、市は対処療法的な施策に予算をつけ、地域活動系の予算を削ろうとしました。一部は何とか復活させたものの、充分とは言えない状況です。これから来年度予算案の提示があると思いますが、このようなポイントにも着目し、審議に臨みたいと思います。
 いずれにしましても、本質を見極め、初心を忘れず、議会活動に邁進する所存ですので、本年も引き続き、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い致します。

平成22年度第4回定例会より
質疑・質問において「一問一答方式」本格スタート
●今議会の概要
 第4回定例会は、11月29日に召集され、12月16日に閉会しました。
 今定例会に市長から提案された議案件数は、全20件で、内訳は専決処分が2件(補正予算1件、損害賠償額の決定1件)、予算案が3件(補正予算3件)、条例案が10件(制定2件、一部改正8件) 、一般議案が5件(宝くじの発売額1件、公社の解散1件、起債に係る許可の申請1件、工事請負契約2件))で、議員からの発議が8件(条例案3件・意見書5件)と市民からの請願1件、陳情4件が審議されました。
 その結果、市長提出の全ての議案については、全員一致もしくは賛成多数で可決しました。
 発議は、議員の期末手当を減額する条例案が全会一致で可決した他、1件が否決、1件が継続審査となり、意見書5本が全会一致もしくは賛成多数で全て可決しました。
請願は不採択、陳情は、「(仮称)稲毛海岸5丁目1敷地計画新築工事に関する陳情」のみが採択送付された他は、不採択もしくは継続審査となりました。
 今議会より、質問において一問一答方式とプロジェクターの導入が図られました。傍聴の方々にとってもわかりやすくなったと同時に、執行部との関係にも緊張感が増して参りました。今後も開かれた議会を目指し、議会改革に取り組みたいと思います。

●土地開発公社の解散について
 前号の市議会レポートの裏面でご報告した通り、今議会において市長から土地開発公社(以下、公社)の解散に関わる議案が提出されました。
 公社は、公有地の拡大の推進に関する法律に基づき、平成4年10月に市の全額出資による特別法人として設立され、指定都市移行に伴う都市基盤整備等に必要な公共用地の先行取得を市に代わって行い、市のまちづくりに一定の役割を果たしてきました。
 しかしながら近年では、都市基盤整備が一段落した上、地価の下落・低迷により、土地先行取得の経済的メリットが薄れたことから、公社を活用した土地先行取得の必要性が低下し、さらに早期の事業化が困難な状況も発生していることから、土地の買戻しが進まず、長期にわたり公社に土地を保有させることとなり、支払利息を累増させております。
 このまま、今後も公社に土地を保有させ続けた場合には、更なる支払利息の増加を招き、市財政への深刻な影響が危惧されることから、平成17年度に公社解散の方針を決定し、保有財産の処分を進めて参りました。
 そして、今回は、公社を解散させるにあたり、残りの保有財産の買い戻しをするため、固定かつ低金利に加え、国からの交付税措置が受けられる第三セクター等改革推進債を活用しようとするものです。
 従来の一般的な事業債を財源とした買い戻しに比べ、変動金利のリスク回避を図ることができ、20年間での計画的な返済が可能となり、将来負担の軽減が図れることなど有利な面が多いことから、我が会派としても公社の解散を承認したところであります。
 ただ課題としては、国からの交付税措置がされる予定となっておりますが、その内容はまだまだ不明確であり、また実質公債費比率への跳ね返りも計算上はそう大きくないものの、予断を許さない状況であることが挙げられます。
 さらに債務超過に陥った原因として、事業の遅延や地価の下落だけではなく、土地の購入や処分の方法に不透明な部分も散見されるので、これらの問題点をしっかりと分析し、二度とこのようなことが起きないよう、今後も議論を続け、新たな仕組み作りに繋げていきたいと思います。

●路上喫煙・ポイ捨て禁止を強化
 議案第194号は、路上喫煙等及び空き缶等の散乱の防止に関し、現在の条例を統合し、必要な施策を推進するため、新たな条例を制定するものです。
 ポイントは、これまで別々に指定してきた両地区について、巡視活動等の一体的な運用を図るため、同一の「路上喫煙等・ポイ捨て取締り地区」(以下「取締り地区」)として規定し、取締り地区の範囲は路上喫煙等禁止地区を基本としています。
 なお、現行のJR千葉駅周辺、JR稲毛駅周辺、JR海浜幕張駅周辺に加え、JR蘇我駅周辺が追加されました。
 また、罰則規定、適用方法が改められ、取締り地区内での路上喫煙者、市内全域でのポイ捨て行為者に対して告知し弁明の機会を付与したうえで、過料を科します。
 具体的には、路上喫煙については、現条例の「過料2万円以下」の規定は変更せず、罰則の適用方法を現行の間接罰(指導・勧告等の措置命令違反)から直接罰(路上喫煙等行為者)に改めます。直接罰にすることによって、違反者に対し、迅速かつ効果的な対応が可能となります。つまり、これまでは措置命令に違反した場合のみに罰則適用があったのですが、今回の改正によって違反行為があれば直ちに適用することができ、別途定められる2千円の過料が徴収されます。
 ポイ捨てについても、現条例の「罰金2万円以下(刑罰)」の規定を「過料2万円以下(行政罰)」へ改正されました。
 ちなみに「過料」と「科料」は似た響きですが、後者は刑事罰になるので、警察への告発等を経て、最終的には裁判所で決定が下されることになり(一般的には略式裁判)、前科にもなります。前者は行政罰なので前科になりません。
 最後に施行日ですが、平成23年1月に施行され、罰則規定については同年7月から適用されることになります。 私が12月15日に行いました一般質問とそれに対する当局からの答弁の一部を以下、掲載します。

一般質問
代表質疑の通告内容

1 千葉市長の政治倫理に
 関する条例について
 2 IT化アクションプラン
 について
 3 ワンストップサービス
 について
 4 生活保護について
 5 若葉区の道路整備について
 6 学校と地域の関わり
 について
 ※時間の関係上、「6 学校と地域の関わりについて」は次回に送りました。

 

主な質問と答弁

●『千葉市長の政治倫理に関する条例について』
 市長が5月に行った政治資金パーティが本条例第3条第1項第5号の倫理基準に違反するとして、市民から審査会へ調査請求がなされました。
 それを受け、計3回の審査会が開催され、12月6日に市長へその調査報告書が提出されました。
 そこで報告を受けた率直な感想を市長にお伺い致します。
☆答弁(市長)
 市民から政治倫理に関する疑義を持たれたことについて、第三者によって調査していただき、公平公正な結果が出されたものと思っております。
 また、報告書の内容につきましては、真摯に受け止めて参りたいと思っております。

★質問
 報告書の内容については、「公平公正な結果が出されたものと思う」とのことでしたが、論拠がちょっと強引かなと思うところが、いくつかあります。
 その一つは、寄附の定義についてです。
 寄附の定義については、本条例上、明確な定義はされていないため、本審査会では、市長の弁明書の通り、政治資金規正法第4条第3項と第8条の2を引用し、パーティの収益が本条例の寄附に当たらないと判断しています。
 しかし、購入者側のパーティ券購入費用の取扱いについて、税務当局では、一般的には寄附金と判断しているようです。というのも、企業の利益と政治家の活動は本来別のものであり、主催が政治家で資金集めが目的であれば、出席費用が交際費とは認めにくいからです。
 そこで、パーティ券の利益分は寄附にあたらないことについて、総務省の見解は聞いたのか。
☆答弁(総務局長)
 総務省の見解を直接は聞いておりませんが、国会の会議録で「パーティ券の価格が社会常識の範囲内であれば、政治資金規正法上の寄附にはならない」という旧自治省の見解を確認しております。
★要望
 旧自治省見解は、逆に言えば、範囲を超えていれば寄附になるということで、いくらが社会常識の範囲内か、ここがポイントになります。
 今回のパーティの会費は1万円で、弁明書によると収入が約360万円で、収益が約160万円とのことです。率にすると約44%。
 また、市長は、パーティの目的を後援会への報告会であるとし、収支を透明化するために政治資金パーティにしたと弁明していますが、この目的であるなら、1万円ではなく、対価相当の5~7千円程度にし、案内も後援会だけにすればいいだけで、市の入札業者や助成金を受けている団体の長にまで送付する必要はないと思います。
 今回のパーティの問題は、民主党の小沢元代表の問題と一緒な気がします。法的にみればセーフかも知れませんが、倫理的にはアウトということです。
 ですから、倫理条例である以上、法的によければいいということではなく、より高い倫理性を求めているわけですから、判断も倫理的な視点から判断すべきだと思います。

●『IT化アクションプランについて』
 第2次IT化アクションプランも今年度が計画期間の最終年度となりました。実施できていない主な施策として、レガシーシステムの見直しやキオスク端末の整備がありますが、これらの施策について、今後どのように取り組んでいこうと考えているのか。
 また、第2次IT化アクションプラン後の新たな計画は策定するか。
☆答弁(総務局長)
 現在、レガシーシステムの見直しについては、大型汎用コンピュータで運用している、住民記録・税・国民健康保険などの住民情報系システムについて見直しを図り、より財政負担の少ないシステムとするための計画を平成23年度に策定し、平成24年度以降、順次、再構築に着手して参りたいと考えております。
 また、キオスク端末の整備については、より利便性の高いサービスの在り方など、多くの観点から改めて検討して参ります。
 IT化アクションプランの次期計画については、新基本計画の計画期間に合わせ、平成24年度を初年度とする計画を策定する予定です。
 策定に当たっての基本的な考え方ですが、クラウドコンピューティングや仮想化といった最新の技術を活用して、庁内情報システムの見直し、最適化を進め、業務効率の向上とコスト縮減を図ることに主眼を置いた計画とする考えです。
★要望
 時代は完全にクラウド型にシフトしており、今後、行政においても、こうした最新のITを活用し、将来を見越したプランを作成し、成果を上げていく必要があります。

●『生活保護について』
 生活保護費については、年々増加の一途を辿り、財政圧迫の要因の一つになっております。今回の補正予算でも約42億円を計上しており、ここ数年、議会で取り上げられるケースも非常に多くなっております。
 これはやはり、生活保護制度が昭和25年に創設されて以来、抜本的な制度の見直しが行われず、制度疲労を起こしていることが一番の原因だと思われます。
 そこで、本市でも生活保護制度の抜本改革については、これまで何度も国へ要望しておりますが、それに対する国の回答状況はどのようになっているのかお伺い致します。
☆答弁(保健福祉局長)
 平成18年から本年まで大都市民生主管局長会議を通じて生活保護の抜本的改革及び無料低額宿泊所に対する法的整備について、厚生労働省に対し要望を行って参りましたが、昨年10月「無料低額宿泊施設等のあり方に関する検討チーム」が厚生労働省内に設置され、現在無料低額宿泊所等の法的規制のあり方などについて検討していると聞いております。
★要望
 ただ問題点を挙げて改正して欲しいと訴えているだけでは、国はなかなか重い腰を上げないのではないでしょうか。やはり具体的な提案をしなければなりません。本年10月に指定都市市長会が「社会保障制度全般のあり方を含めた生活保護制度の抜本的改革の提案」を提出しましたが、その内容は非常に具体的になっており、そのまま国会に提案されてもいいような内容になっております。是非実現に向けて努力して頂きたいと思います。