明日の千葉を見つめて
議会レポート
平成20年度第3回定例会(市議会レポート36号) 一般質問

◯議長(中島賢治君) 日程第2、市政に関する一般質問を行います。
 通告順に従いお願いいたします。24番・小川智之議員。
              〔24番・小川智之君 登壇、拍手〕


◯24番(小川智之君) おはようございます。自由民主党千葉市議会議員団の小川智之でございます。いよいよ10月に入りまして、きのうでクールビズが終わりましたので、久々にネクタイを締めたんですが、皆さんはちゃんとネクタイの締め方を覚えてましたか。私はネクタイの締め方を忘れていまして、何回も何回も締め直しまして大変でした。これからネクタイをびしっと締めて、しっかりとした質問をしていきたいなというふうに思っています。
 さて、昨日、米国の議会におきまして金融安定化法が否決されまして、ニューヨークの市場が史上最大の下げ幅を記録したというニュースが世間を騒がせておりますが、私はこの8月にアメリカを視察しまして、実はシカゴにおきまして、アメリカの経済状況についていろいろヒアリングをしたんですが、そのときの分析結果ですと、アメリカの経済状況というのは、今は冷え切っていますけどすぐに回復しますよというような、すごい簡単な見方をある銀行がしてたんですね。日系の銀行なんですけれども。その日系の銀行はもう信用ならないなと私は思うんですけれども、こういう結果になりまして、今後アメリカ議会がどういうふうに進んでいくかというのは我々も注目しなきゃなりませんし、今後、もしかしたら解散も延長するかもしれないという、こういう政治状況にあります。私自身は、個人的には、やはりアメリカの下院が否決したということに関して、やっぱり市民の反発、金をもうけていた企業が、じゃ失敗したら国から金を、公的資金を注入するのかということに対する批判というのは、これは確かに大きいと思いますし、そういう意見を取り入れるというのは、もちろん国民の意見を取り入れるという下院のある意味、意義を果たしているんじゃないかなと思いますけれども、一方で、金融が全世界に広げる影響力、こういったものを考えるときに、やはり本来であれば、我々議員というのは、今、その場のことよりは、むしろ将来的なものをもっと考えるべきではないかと、こういうふうに思います。私の個人の意見としては、金融安定化法案は通すべきだと思います。いずれにせよ、今後、修正案がかかると思いますけれども、今後の動向を見守りたいと、このように思います。そのように、我々も議員といたしましては、市民のその場その場の声も大事でありますけれども、将来の視点というものを大事にしながら、今後の市政運営に取り組んでいきたいと、こういうふうに思う次第でございます。
 それでは、通告に従いまして一般質問に入らせていただきます。
 まず、千葉市新行政改革推進計画についてお伺いいたします。
 これまで、本市の行政改革については、さまざまな角度から質問をさせていただきました。今回は基本に立ち返りまして、何のために改革をするのかということを改めて考えていきたいというふうに思います。結論から言えば、行政改革は当然市民のために行うものでありまして、その目的は、市民のためによりよい行政組織をつくることであります。そして、改革というものは常に取り組まなければならないものであり、1回きりの改革という言葉よりは、たゆまざる改善という言葉のほうがふさわしく、現段階で取り組まなければならないことは、行政の今のあり方を見直す再構築の時期であると整理したほうがわかりやすいというのが私の基本的な考えです。
 今回の質問は、そのような考えを前提にしていますが、便宜上、改革という言葉が一般的に普及していることから、改革という言葉を使って話を進めさせていただきたいと思いますので御理解願います。この改革すべき行政組織は職員で構成されており、改革の担い手は職員であります。つまり、改革を推進していくには、まず職員の意識を変えなければなりません。これまでの職員の意識を変えるために、アントレプレナーシップ制度の導入や職員研修の重要性、仕事の見える化、バランススコアカード、コミットメントや行政評価といったシステムによる意識改革などを訴えてまいりました。しかし、幾ら議会で意識改革、意識改革と言っても、本当に職員に伝えるのはなかなか難しいと思います。組織には必ずリーダーがおり、リーダーの思いで組織が動くものです。当然、行政改革についても、どのような組織にしたいのか、どのような市にしたいのかというリーダーの思いが伝わらなければ、その改革は成功しません。では、その思いをどうやって伝えるのか。それはやっぱり対話によるしかないと思います。私もさまざまな組織運営に携わらせていただきましたが、人はやっぱり理屈だけじゃ動きません。どれだけこちらの考えを伝え、相手の考えを聞き、納得してもらって、初めて人は動くのです。
 現在、早稲田大学大学院の教授で、行政改革で有名な元三重県知事である北川正恭氏は、知事に就任して、まず最初に行ったのはダイアローグだと。つまり、職員との対話であったと述懐しています。このダイアローグはヒエラルキーも縦割りも関係なく自由に発言できるように、テーブルを円卓にして、現場の担当者とどこに問題があるのか、徹底的に議論をしたそうです。このダイアローグの結果、フラットな組織でミッション重視のプロジェクトチームが回転し始め、職員から次々と新しい意見やアイディアを出し合える雰囲気が醸成されたそうです。つまり、職員の内発的な改革に成功したのです。その成果があり、知事がかわった今でも、三重県は常に進化し続ける自治体として高い評価を得ております。
 また、私が4月に視察に伺った大分市におきましても、職員の方々が本当に皆生き生きと働いておりまして、調査項目以外のことも、急遽担当者が飛んできて、時間の許す限りいろんな施策を私に説明してくれました。私はその中で、このアイデアはどこで生まれたのですかと職員の方に聞きますと、職員とのティータイムの中で生まれたと伺い、非常に感銘を受けました。ティータイムと言いましても、大分市の釘宮市長がアフターファイブに行っている自由活発な議論をする場のことでございまして、このティータイムのおかげで、それぞれの課の数人の職員と議論を重ね、その中で、いろんなアイデアが生まれ、それを取り入れ、新しい施策を次々と実現させたと伺っております。このように、改革を推進するには職員の意識改革が必要で、この職員の意識改革にはリーダーと職員との対話がかぎを握っているのです。
 そこで、これまでの話を踏まえ、千葉市新行政改革推進計画の実行に当たり、以下、何点かお伺いいたします。
 1点目は、この計画の目的は何なのか。どのような組織を目指しているのか。この改革によってどのような成果が得られるのか。現段階のアウトプットの成果だけでなく、最終アウトカムの成果をお伺いいたします。また、この計画の策定や見直し、追加をするに当たり、どのようなプロセスを経てきたのか、また、だれが意思決定するのか。
 2点目は、職員にこの計画の目的をどのように伝えてきたのか。
 3点目は、職員の意識改革については、どのような取り組みを行ってきて、どのような職員になることを目指しているのか。また、どのような成果が得られているのか、お伺いいたします。
 前述したように、行政組織は職員で動いています。経営資源と呼ばれる人、物、金の中で、物と金が先細りになっても、人だけは生かしようによって、幾らでも膨らませることができます。そのためには、職員が働く意欲を増すような、つまり、モチベーションを高めるような方策が必要です。
 そこで、4点目として、職員のモチベーションを高めるために、どのような取り組みをしてきたのか、お伺いいたします。
 5点目は、職員のワーク・ライフ・バランスについてです。
 職員の意識改革は、組織だけでなく働き方の改革でもあります。無駄な残業をなくし、地域活動への積極的参加、余暇の充実、子育てや介護の支援などで、本市で働く人材の確保、定着を図るとともに、仕事の効率性を向上させるためにワーク・ライフ・バランスは重要であります。
 そこで、職員のワーク・ライフ・バランス推進にどのように取り組んでいるのか、お伺いいたします。
 最後に、庁内シンクタンクについてです。
 これまで、本市の政策立案能力を高めるため、庁内シンクタンクの設置を求めてきましたが、職員の意識向上、能力開発の面からも、この庁内シンクタンクというものが必要だと私は考えております。
 そこで、これまでの検討状況はどのようになっているのか、お伺いいたします。
 次に、経済振興施策についてお伺いいたします。
 まず、企業誘致についてです。
 先ほど、冒頭にも話しましたが、ことしの8月にシカゴ市へ視察へ行ってまいりました。主な研究テーマは米国の経済状況と物流についてであります。今回の視察では、日本郵船のシカゴ支店にお願いし、鉄道の物流拠点では、BNSFのロジスティックパークを、航空の物流拠点ではオヘア空港にあるNCAを、経済状況のヒアリングでは、シカゴ日本商工会議所とシカゴ商品取引所を、シカゴ市の概要とオリンピックの誘致活動の状況のヒアリングでは、シカゴ総領事館を、インディアナ州の企業誘致のヒアリングと工場見学を兼ねて、スバル・オブ・インディアナ・オートモーティブを、そして、シカゴ熱波のヒアリングでは、シカゴ大学をそれぞれ視察してきました。
 今回の視察を通じて感じたことは、企業誘致の経済効果と物流の波及効果は非常に大きいことであります。シカゴ市は、古くから内陸交通の要衝として発展、アメリカの産業、文化の発展とともに都市形成が行われてきました。もともとは穀倉地帯で農業を中心とした物流だったのですが、工業の発展に伴い鉄鋼を初め、さまざまな製造業が集積し、近年、半導体や電子機器、輸送機械などの産業が発展、相変わらず全米における商業、金融、流通の中心地としての地位を保っています。なぜ、このような内陸部で製造業が発展したかといえば、内陸の物流拠点であったからであります。物流の拠点というのは、単に物を積みかえ、運ぶだけではなく、部品であればそこで組みつけて商品化する必要がありますし、食料品なども加工してから配送したりします。だから、物流のハブになると製造業が発展するのです。そして、製造業が集積すれば、当然、見本市の会場が必要になります。シカゴ市は幕張メッセの4倍の大きさを誇るマコーミック・プレイスを初め、多くのコンベンション施設を抱えており、常時さまざまなイベントが開催され、全世界から人が集まってきております。
 このようなシカゴ市の発展の要因と本市の立地条件とは、非常に近いものがあるのではないでしょうか。本市は空の玄関口である成田空港から至近にあり、海の玄関口である千葉港を抱えております。そして、日本一となるコンベンション施設、幕張メッセを抱えるなど、その優位性は他市を大いにしのいでいるものと思います。現在も、本市の企業誘致策は、この立地の優位性をアピールしていますが、物流を中心に据えてもっと戦略的に取り組めば、もっと効果が上がるのではないでしょうか。
 戦略的にとは、具体的にどうするのかといえば、私が視察したスバル・オブ・インディアナ・オートモーティブのあるインディアナ州では、戦略を構築する上で、総合的並びに時系列的プログラムの制作、誘致を希望する産業分野の明確化、訴求ポイントを満足させ得る受け入れ体制の整備、潜在的進出企業の発掘、企業誘致促進使節団の外国派遣、潜在的進出企業に対する訴求ポイントの徹底、広報プログラムの展開、セミナーやレセプション等のイベントの開催、セミナーにおけるスピーチ内容等ソフトウエア並びに使用するツール等ハードウエアの開発、各担当者に対するオリエンテーション並びにトレーニング、予算の設定並びに配分等について協議しているとのことでした。
 千葉県でも、平成18年6月に千葉新産業振興戦略を策定し、国際競争力のある産業の強化と地域支援を活用した産業の活性化を実現するため、新事業の創出、企業誘致、人材育成をより戦略的に実行していくこととしております。
 そこでまず、本市の企業誘致はどのように戦略的に取り組んでいるのか。また、千葉県との連携をどのように図っていくのか、お伺いいたします。
 私は、千葉市の立地上、物流を中心に据えた企業誘致戦略を考えるべきだと思います。国においても、物流の重要性を理解しており、平成17年10月に流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律、いわゆる物流総合効率化法を施行し、物流の総合的、効率的実施により、物流コストの削減、環境負荷低減等を図る事業計画について、国の認定とこれに伴う支援措置を定めました。この法の施行を受け、千葉県も高速道路インターチェンジ周辺において、市街化調整区域における物流施設立地の適切な誘導を図るため、開発許可基準を見直し、高速自動車国道等のインターチェンジまたは成田国際空港のゲートより半径5キロの範囲内で、原則幅員9メートル以上かつ幅員1メートル以上の歩道が整備された国・県道の沿道で、県が指定した区域に認定を受けた特定流通業務施設を立地できるようになりました。このように、県においても千葉新産業振興戦略を踏まえ、今後、本県における物流の効率化、高度化、人と物の流れの活性化を進めるため、昨年6月に千葉県物流戦略を策定し、効率的な物流ネットワークの構築を推進しております。
 そこで、本市の物流施設に対する企業誘致の取り組みについてお伺いいたします。
 企業誘致については、情報収集と発信というものが大事になってきます。横浜市や大阪市では、海外に事務所を設け、外国企業の誘致活動に努めております。また、米子市では、市が整備した企業向けの用地の分譲を促進するため、進出を検討している企業情報の提供者に報奨金を支払う制度を創設するという報道を耳にしました。このように、各市でも情報の収集や発信に力を入れていますが、そこで、本市の情報収集、発信活動について、どのように取り組んできたのか。また、外国企業の誘致活動についても、あわせてお伺いいたします。さらに、この報奨金制度に対する本市の見解についてお伺いいたします。
 次に、商店街の活性化についてお伺いいたします。
 先ほど、シカゴ大学へシカゴ熱波のヒアリングに行ったと申しましたが、シカゴ大学はシカゴ学派と呼ばれる都市社会学で有名な大学で、今回調査したシカゴ熱波の研究も、社会学と公衆衛生学の観点から分析という非常に面白い試みをしており、興味深く話を聞くことができました。シカゴ熱波というものは、これまでも何回も起きているんですが、研究の対象になったのは1995年の8月に起きた熱波で、この熱波により約700名の死亡者を出したそうです。この死亡者を年齢、性別、人種、地域で分けたところ、圧倒的に65歳以上の黒人の男性が多いということがわかりました。また、地域にも偏りがあったとのことです。逆に、最も死亡者が少なかった地域は、ヒスパニック系の住民が住む地域だったそうで、その要因を詳しく調べたところ、地域コミュニティーがしっかりしているところであり、さらに地域の商店街があるところだったそうです。
 なぜ、このような結果が出たかと言えば、地域コミュニティーがしっかりしているところは、相互扶助がしっかりしており、例えば独居の老人がいて、もし重篤な状態にあれば近所の方が助けてくれる関係ができているからです。しかし、これは人種だけの問題でなく、商店街があるかないかということも、地域コミュニティーの形成に大きくかかわってきます。つまり、地域の商店街が地域の交流の中心になっているということが言えるそうです。また、熱波のときに停電になったそうですが、多くの方が地域の商店街に涼をとりにいったということも話していました。
 このように、シカゴ熱波からわかったことは、防災、減災の観点からも、地域の商店街は必要であるということです。しかし、残念ながら、本市の商店街はシャッター商店街になったり、組織も形骸化してきているところもふえてきていることから、地域のコミュニティーが崩壊の傾向を示しております。本市においても、ぜひ、このような観点からも地域の商店街、振興に力を入れていただきたいと、このように思います。
 そこで、まず、地域の商店街の今後のあり方について、当局はどのように考えているのか。また、具体的な活性化策にどのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。
 次に、中心商店街の活性化についてお伺いいたします。
 シカゴ市は、今でこそ中西部地区の中心地として成長を続けている都市でありますが、1950年代にピークを迎え、その後、都心部の荒廃により一時は減少傾向にありました。1980年代には、この状況を打破するためTIFによる都市再生が行われ、1993年以降、地区指定が増加し、これまで100地区を超える指定がされ、全米でもTIFが成功している地域として有名になっております。
 このTIFについては、以前、ニューヨークのBIDについて質問した際に紹介しましたが、改めて説明しますと、タックス・インクリメント・ファイナンシングの略で、増加税収財源措置とでも訳すのが適当な制度であります。言葉だけ見ますと何のことだかさっぱりわかりませんが、重点的に再開発を行う地域を指定し、そこでは税金の増収分を基盤整備の財源として還元しようとする制度と説明すれば、何となくわかっていただけるかなと思います。現在、シカゴ市では、このTIFによる都市再生で税収の増加につながり、新たな雇用も創出しました。
 本市においても、都市再生は喫緊の課題であり、特に千葉駅西口再開発事業や栄町再生プロジェクトについては早期の完了が望まれるものです。
 そこで、西口再開発事業や栄町プロジェクト完了による税収の見込み、雇用創出についてどのようにとらえているのか。また、TIFをそのまま導入するのは難しいですが、官民の連携による重点的な都市再整備手法に関する当局の見解をお伺いいたします。さらに、西口再開発、栄町プロジェクトの進捗状況、今後の取り組みについてもあわせてお伺いいたします。
 次に、ひきこもり対策についてお伺いいたします。
 今回の質問では、不登校、ニートも含めてお伺いいたしたいと思います。近年、不登校児、ニートが増加傾向を示しております。ことしの8月7日に文部科学省が発表した学校基本調査、児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査の速報によりますと、不登校は2年連続で増加し、前年度比2,360人増の12万9,254人となっております。また、全児童に占める割合は1.2%と過去2番目の数字となり、その内訳は小学校が2万3,926人で、全児童に占める割合は0.34%、中学校が10万5,328人で全生徒に占める割合は過去最高の2.91%となったそうであります。
 不登校やニート、ひきこもりは、保護者もどのように対応したらいいかわからず、1人で悩んでいるケースも多いと伺います。また、不登校児がそのまま学校復帰ができずに卒業を迎えれば、当然、ニート化する可能性が高くなりますし、ニートがふえていけば、当然、生産人口の減少や少子化につながることになると思います。このままでは、一般の市民の方の負担もますます増大し、国力の低下を引き起こすことにもなりかねません。国でも地方自治体でも、このことについては理解をしており、さまざまな対策をとってきましたが、その効果が上がっているとは言いがたく、新たな対策を考える時期に来たのではないでしょうか。その前に、現状の課題として上げられるのは、不登校児は文部科学省、ニートは厚生労働省と所管が分かれているにもかかわらず、内閣府でもニートについて独自の調査を行うなど、一体的な対策はとられていないことです。このことについては、本市も同様で、不登校児については教育委員会、精神保健福祉に関するひきこもりの相談業務は保健福祉局、ニートの就労支援は市民局と所管がまたがっており、私自身もどこに相談したらいいか迷ったことがあります。
 また、教育の現場では、犯罪や暴力といった非行など顕在化している問題については、対策を積極的にとっていますが、現状では他人に迷惑をかけていない不登校問題には、消極的である感は否めません。さらに、不登校やニート、ひきこもりの対策の特徴は、基本的に相談に来た者に対して何らかの支援を行う受動的なものであることも指摘できます。このような状況を打破するためには、窓口を一本化し、生徒、児童、家庭、地域といった現場の声をきっちり吸い上げ、支援できる体制づくりが必要であります。
 そこで、まず、ニート、ひきこもりに対し、本市のこれまでの取り組みについてお伺いするとともに、窓口の一本化に関する見解をお伺いいたします。
 本市では、不登校に関する予防措置として、楽しい教室プランという研修プログラムを作成し、魅力ある学校づくりに取り組むとともにスクールカウンセラーを配置し、相談体制の充実に努めております。また、事後対応として適応・相談業務を五つの段階に分け、さまざまな段階に応じて対策をとってきており、特に家庭訪問相談員の派遣、ライトポートのような適応指導教室や緑町中教育相談指導教室など、全国的に見ても、段階に応じたきめ細やかな対応をしており、高く評価をいたしております。しかしながら、このような対応をしてきても、19年度の完全学校復帰は7.2%、部分復帰も46.4%と前年度を下回り、半分以上の児童生徒が学校復帰を果たしていないのが現状であります。やはり、不登校になる前に、どこで防ぐことができるのかということが大切であります。
 宇都宮市では、平成19年度に1日休んだら電話、2日続けて休んだら家庭訪問を合い言葉に、不登校の未然防止に向けた取り組みを最重点課題として位置づけ、30日以上欠席しないで済んだ可能性の高い不登校をもったいない型の不登校と命名し、早め早めに関係者で情報を共有し、組織的に不登校対策に取り組んでいると伺っております。
 そこで、本市においても、このように早期発見、早期対応に取り組むべきだと考えますが、見解をお伺いいたします。また、小学校1年生が学習や集団生活に適応できない小1プロブレムや中学校1年生が小学校との違いに戸惑って不登校になる中1ギャップについて、これまでどのような対応を図ってきたのか、あわせてお伺いいたします。
 次に、ニートの対策についてですが、本市のニート対策については、勤労市民課において相談業務を受け付けるとともに、地域若者サポートステーションを紹介しているところであります。しかし、ニート対策についてはなかなか進まないのが実情であります。
 東京都では、ひきこもり予備軍の若者に継続的に訪問相談を行うひきこもりセーフティーネット事業を都内3区市に委託して行うモデル事業を実施するそうであります。この事業の対象は、不登校経験者や高校中退者で、在学中であれば学校によるケアを受けられるんですが、学校に所属していない状態になると途端に手を差し伸べる人がいなくなり、そのままひきこもりに陥ることも懸念されることから、学校の籍がなくなって間もない若者のケアに力を入れるために、この事業に取り組むことになったということであります。
 訪問相談に派遣するのは、民生児童委員や臨床心理士、スクールカウンセラー、NPO関係者で、訪問相談では、進路に関する情報提供や家庭への助言などを行い、対象者の状態によっては医療機関の受診も勧めるそうです。このような不登校経験や中退といった情報は学校から提供してもらうことになっています。本市においても、学校と連携してニートやひきこもりになることを未然に防ぐために訪問相談のような事業を行うべきだと考えます。
 そこで、ニート対策における学校との連携や訪問相談についての当局の見解をお伺いいたします。
 次に、障害児教育についてお伺いいたします。
 先般、マリンスタジアムにおいて障害者野球・福本豊杯2008が開催され、私を初め多くの先輩同僚議員が御招待を受けました。残念ながら最後まで見ることはできなかったのですが、そのひたむきな姿勢に本当に感動を覚えました。また、先月は、北京パラリンピックが開催され、本市からも車いすバスケットボールの森紀之選手、香西宏昭選手、鈴木明将選手、アーチェリーの小西貴美子選手が出場され、惜しくもメダルには届かなかったものの入賞の栄に浴されたことを心からお祝い申し上げたいと思います。しかし、残念ながら障害者スポーツについては、一般的な認知度が低く、情報も限られており、私もなかなか目にする機会がありません。けれども一度目にすれば、これほど感動を得られるものはめったにないと思いますし、また、障害児に夢を与えることができると思いますので、本市においても、もっと情報発信を心がけるとともに積極的な支援をしていただきたいと、このように思う次第です。
 話がそれましたが、本題に入りたいと思います。障害児を抱える保護者にとって、一番の不安は子供の将来についてであります。本市では、自立と社会参加を促す特別支援教育の振興を重点目標として、学校と家庭が互いに連携し、児童生徒の生活技能や社会生活技能を高める指導を計画的に行うとともに、段階に応じた教育措置を行っており、その取組姿勢を高く評価いたしております。しかしながら、児童が中学校に進学した途端に友人たちがクラブ活動や受験対策に追われるようになり、以前のようなつき合いができなくなり、大きなギャップが生じてくることもあります。こうした状況の中で、保護者が頼るのは小学校時代の担任や同じ障害児を抱える保護者であります。しかし、中学校になってから小学校の担任に頼るといっても非常に難しく、転勤や離任してしまっているケースも多く、安心して相談できる体制が整っているとは言いがたい状況です。四国中央市、湖南市などでは、就学段階ごとに担当する部局が変わる障害児のケアを一元化させるために発達支援室を設置し、3歳から18歳までの要支援者全員に障害度合いなどに応じて保育所から高校まで各段階の取り組みを明示する個別支援計画を保護者の同意を得て作成し、各段階で子供が通う施設と緊密に連絡をとって計画の実施をチェックすることとしています。また、相談業務や訪問活動を行うなど、保護者の不安解消に努めているそうです。
 そこで、本市においても、保健福祉局と教育委員会が連携し、総合的、継続的な支援に取り組むべきだと考えますが、当局の見解をお伺いいたします。
 また、最も保護者の方が不安に思っているのは卒業後であります。特に社会に出てもなかなか就職先が見つからず、就労に向けた体制も整備されているとは言いがたい状況です。まずは、学校において、就労相談、職業訓練等を行うべきであります。
 そこで、本市の障害児の就労に向けた学校における取組状況を伺うとともに、今後の方針についてもお伺いいたします。
 さらに、保護者1人では当然不安でありますし、障害児が安心して社会生活を送れるようにするには、さまざまな保護者組織、既存の障害者団体、障害者支援のNPO等の育成、支援、連携等が必要になってきます。船橋市では、障害を持つ児童生徒に対するボランティア支援活動で、主に普通学校に在籍する障害児らの授業や通学を補助するボランティアを育成し、市教育委員会と連携して派遣する事業に補助金を出しております。まだモデル事業であると伺っていますが、非常にいい取り組みだと思います。本市においても、障害児を支援する団体の育成、支援、連携に努めるべきだと考えます。
 そこで、教育委員会ではこれまで既存の保護者団体、障害者団体との連携をどのように図ってきたのか。また、このような支援ボランティア等の育成に対する見解とあわせてお伺いいたします。
 次に、地域の防犯対策についてお伺いいたします。
 近年、凶悪犯罪の頻発など日本の安全神話が崩壊し、いわゆる体感治安の悪化から、自分たちの町は自分たちで守るという意識が高まり、地域での自主的な防犯活動が全国的に活発化しております。本市においても、自主防犯組織や学校セーフティウオッチャーの加入がふえるなど、地域の皆さんの防犯意識が非常に高まっており、また、平成18年3月には、安全で安心なまちづくりを目指した千葉市地域防犯計画を策定し、地域における防犯施策を計画的、総合的に推進しているところであります。
 今回は、この地域防犯計画の具体的な取り組みについてお伺いいたします。
 第6章、今後の防犯施策の推進について、防犯上の拠点整備を掲げられておりますが、全国各地では民間交番のような防犯拠点が立ち上がり、犯罪抑止による犯罪発生の件数の大幅減少など効果を上げていると伺っています。世田谷区の明大前商店振興組合では、平成13年10月に区と京王電鉄から土地を借り受けて、駅前に明大前ピースメーカーズBOXという民間交番を設け、地域の安全活動を中心に学校の安全活動、少年の健全育成活動、地域の環境浄化活動を行っています。町田駅前には、民間交番セーフティボックスサルビアが地元商店街中心に開設され、治安の維持のみならず、町田全体のイメージアップにも貢献しているようです。政令市では、札幌市のすすきの花小路薄野番所や狸小路都心民間交番が有名で、県内では野田市のまめ番、木更津の東口セイバーズが整備されております。
 民間交番と近い事業として、さいたま市の地域防犯ステーションがあります。この事業は、県警の交番統廃合計画により市内5カ所の交番が廃止されることになったため、無償で移管を受け、地域防犯パトロールの拠点として平成18年9月から再利用しているものです。このように使用しなくなった公共施設や空き店舗を活用して、さいたま市の防犯ステーションのように利用するのも地域の防犯拠点としていいと思います。
 いずれにしましても、地域防犯活動の拠点や安全・安心づくり活動のシンボルとして、各地に設置されてきた民間交番は、本当の交番とは異なり、住民ボランティアや委託を受けた警備会社社員が常駐するなどし、経費に関しても行政からの補助金もあるものもありますが、大体が自分たちの持ち出しで運営しており、継続していくにも課題は多いそうです。ただ、犯罪社会学で有名な小宮信夫教授も、民間交番は地域の連帯感の象徴的な存在になり、その存在により犯罪者にとっては侵入しにくい地域に映るとその効果を認めており、本市でも民間交番のような防犯拠点の整備は重要であると考えます。
 そこで、本市の計画において、防犯拠点の整備が明記されておりますが、民間交番設置に対する見解、今後の防犯拠点の整備に関する考え方についてお伺いいたします。
 地域の防犯拠点については、千葉県公安委員会が自主防犯活動施設を管理する自治会などの申請により、活動施設を地域防犯情報センターとして指定し、自治会などに情報提供や技術的助言を行う制度を平成16年10月から開始しており、本市でも幾つかの施設が指定を受けていると伺っております。また、同様な制度で、平成17年から警察庁が実施する地域安全安心ステーションも、地域住民が自主的に管理運営する施設や建物を各種自主防犯活動の拠点として決定し、地域住民による自主防犯活動を支援するものであります。
 そこで、これまで地域防犯情報センターの指定や地域安全安心ステーションの決定を受けている施設は市内に幾つあり、それぞれ、どのような効果を上げてきているのか。また、市としては、今後、二つの制度についてどのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。
 前述した小宮教授は犯罪機会論に基づき、犯罪者は物理的、心理的なバリアによって領域性が高められた場所では、標的への接近をちゅうちょ、断念する可能性が高いと述べております。この領域性と監視性のハード面を重視する手法が欧米で防犯環境設計と呼ばれ、犯行を抑止する物理的な視界を良好にしようとするものであります。
 そこで、本市の計画にも防犯に配慮した公共施設等の整備について、公共施設の中やその周辺での犯罪を防ぐため公共施設を整備し、管理する際には、周囲からの見通しを確保し、死角をつくらないように植栽や工作物の配置を工夫するなど、防犯上の必要な配慮を行うとありますが、これまでどのような配慮がなされてきたのか、お伺いいたします。
 地域の防犯力を高めるには、情報の共有も重要だと考えます。札幌市では、市が進めている地域防犯の取り組みを初めとした安全・安心に関する情報や市民にお役立ていただける情報を掲載する地域防犯の推進ページというホームページを立ち上げ、情報の共有化に努めております。本市でも、トップページの防犯防災消防情報から入る地域安全課のホームページに情報が載っており、情報発信に努めていますが、もっと閲覧をしやすくするとともに情報の強化をすべきであります。
 そこで、本市では、これまで地域防犯のための情報発信、情報共有をどのように取り組んできたのか。また、本市においても地域防犯のホームページを充実すべきと考えますが、当局の見解をお伺いいたします。
 最後に、第3次拡張事業についてお伺いいたします。
 平成19年度末の政令指定都市の水道普及率は千葉市を除く16市の平均で99.3%であり、千葉市の普及率は96.6%であると伺っております。さらに、千葉県水道局の給水区域の普及率は97.9%であり、千葉市水道局の給水区域が77.6%で、そのうち緑区土気地区の普及率が94.3%、若葉区泉地区の普及率は19.7%であると伺っております。
 この泉地区における未給水区域の解消を目的とした第3次拡張事業は、平成15年に認可を取得し、更科町、下田町などの若葉北部簡易水道の事業区域を給水区域とするとともに、平成17年に高根グリーンタウン、平成18年には高根団地、本年7月にはいずみ台ローズタウンと相次いで配水管を整備し、団地の専用水道を市営の水道に切りかえ、給水を開始しました。この配水管の整備は、1戸当たり配水管布設延長が20メートルまでは水道局が全額負担し、20メートルを超えた部分は住民と水道局が折半するという千葉県水道局と同様な負担基準に基づいて実施されたものであり、高根グリーンタウン等の団地は家屋が連檐しているため、加入戸数で配水管の布設延長を割りますと1戸当たり20メートル以下となり、水道局の全額負担で整備され、住民負担はありませんでした。
 しかし、配水管の整備は21年度の野呂団地をもって住宅団地が終了し、今後は集落地区にシフトするとのことですが、この地区は家屋が点在しているため、配水管の1戸当たりの布設延長は20メートルを超え、住民の負担が発生することが予想されます。住民の方々が水道を利用するためには、配水管布設工事負担金のほか、給水装置工事費と給水申し込み納付金等の一時的な負担が発生します。しかしながら、前の道路から自宅に水道を引く給水装置工事費と水道に加入するための給水申し込み納付金は、市内どこの地域においても発生するのはともかくとして、家屋が集積していないために配水管の布設に多額の負担金が必要になると、ますます加入しづらくなり、このことが普及率が伸びない要因の一つとなっているのではないでしょうか。
 そこで、第3次拡張事業を推進し、未給水区域を解消するに当たり、配水管整備の課題と今後の対応をお尋ねいたします。
 以上で、1回目の質問を終わりにします。当局の明快な答弁をよろしくお願いいたします。(拍手)


◯議長(中島賢治君) 答弁願います。総務局長。


◯総務局長(今井幸雄君) 千葉市新行政改革推進計画についての御質問のうち、所管についてお答えいたします。
 初めに、計画の目的でございますが、本計画は行政改革大綱に基づき、市民視点、納税者視点に立ち、効果的で効率的な行政サービスを展開することにより、市民福祉の増進を図ることを目的としております。
 次に、どのような組織を目指しているのかについてですが、少子・高齢化等社会経済情勢の変化及び新たな行政ニーズの発生に即応した施策を総合的、効果的に展開できる組織を目指しております。このため、地方分権の進展を踏まえ、これまでにも増して自主的な政策立案や施策展開が可能となるよう、現在、本庁と区役所のあり方などについて検討しているところでございます。
 次に、改革による成果についてですが、5年間の計画期間中に取り組む232項目のうち、平成19年度末までに111項目が完了し、その財政的効果は平成17年度からの効果継続分を含め、約153億9,000万円となっております。今後も、この計画に基づき、事務事業の見直しや市民視点による行政サービスの実施、また、財政構造の健全化などに積極的に取り組むことにより、本市の持続的発展が可能となり市民福祉の増進が図れるものと考えております。
 次に、計画の策定や見直しのプロセスと意思決定についてお答えします。
 計画の策定に当たりましては、有識者や市民代表で構成される行政改革懇談会の意見なども踏まえ、市長を委員長とし、局部長等で構成する行財政改善推進委員会におきまして意思決定をしております。また、計画の見直しにつきましては、新たに取り組む項目の発掘や改革効果のさらなる向上の観点から毎年度見直しを行っており、策定時と同様に行財政改善推進委員会において決定しております。
 次に、職員に計画の目的をどのように伝えてきたのかについてですが、計画の策定や改定の都度、職員に周知を図ってまいりました。さらに、行財政改善推進委員会におきまして各局長がこれまでの成果と今後の取組内容を発表し、各局の主体的な取り組みの推進を図っているところでございます。また、各局におきましては、局長の強いリーダーシップのもと、職員にこれらの内容を周知し、全庁一丸となって取り組むよう改革意識の醸成に努めております。
 次に、職員の意識改革についてお答えします。
 これまでの取り組みと目指す職員像、また成果についてですが、目指す職員像といたしましては、千葉市人材育成活用基本方針において、市民の目を持った職員、果敢に挑戦する職員としており、その具現化に向け各種施策を実施しているところでございます。具体的には、新規採用職員と管理職員を対象とした各研修にトップリーダー、市長の考えを直接伝える市長講話を取り入れるとともに、特に幹部職員にあっては、市長との意見交換会を行っており、これらにより職員の意識改革が図られ、成果が得られているものと考えております。さらには、全職員を対象として年3回実施しております上司と部下との面接を通じて、業務の改善を図るとともに、組織目標が効率的に達成できるよう工夫しております。
 次に、職員のモチベーションを高めるための取り組みについてですが、これまで課長立候補制度と人材募集型の人材公募制度を実施するなど職員のモチベーションを高めるための施策を行ってまいりました。さらに19年度からは、区長と係長への立候補制度や職員みずからが希望する職務に挑戦できる職務挑戦制度を加えるなど、人材公募制度を拡充し、やる気のある職員の登用を図っております。また、同じく19年度から管理職員には目標申告制度の達成度を人事考課に取り入れ、目標達成に向け一層意欲をもって取り組めるようにいたしました。今後とも、職員のモチベーションの高揚を図るため、各種施策を推進してまいります。
 最後に、職員のワーク・ライフ・バランス推進への取り組みについてです。本市では、職員が仕事と家庭を両立しながら、父親や母親として子供を育てていくことができるよう千葉市職員の子育て支援計画を推進しているところでございます。これまでに育児にかかる休暇制度を拡充したほか、短時間勤務制度の導入などを実施しております。なお、ワーク・ライフ・バランスを推進していく上で、時間外勤務等の縮減は不可欠であります。そこで、策定してあります健康と子育てに優しい時間外勤務等縮減対策を今後さらに徹底してまいります。
 以上でございます。


◯議長(中島賢治君) 企画調整局長。


◯企画調整局長(宮下公夫君) 千葉市新行政改革推進計画に関する御質問のうち、庁内シンクタンクの設置についてお答えします。
 これまでの検討状況についてですが、政令市の状況を調査してまいりましたが、庁内シンクタンクを設置しているのは、仙台市、新潟市、大阪市の3市です。仙台市では、市民団体や大学、経済界と設立した庁外のシンクタンクを廃止し、庁内に少人数の政策研究班を設置して調査研究に当たっております。一方、新潟市は、庁内に研究所という位置づけで設置し、幅広いテーマを研究しております。研究体制や運営状況は設立の経緯などにより、さまざまでありますが、研究テーマの選定や研究人材の養成、確保などに課題があることから、引き続き検討が必要であると考えております。なお、本市では、大学の持つ知的財産や人的資源を活用し、新たな行政課題の解決のため大学教員と市職員による共同研究事業に取り組み、施策へ反映するとともに職員の能力、資質の向上を図っております。
 以上でございます。


◯議長(中島賢治君) 経済農政局長。


◯経済農政局長(金澤眞佐郎君) 経済振興施策についてのうち、所管についてお答えします。
 まず、企業誘致の戦略的な取り組みについてですが、千葉港、幕張メッセ、成田空港等へのアクセスなど、本市の地理的優位性をPRしながら、企業立地助成制度の活用による企業誘致に積極的に取り組んでいるところです。特に、本市の助成制度は、医療福祉関連分野、情報通信関連分野など、千葉市事業環境整備構想に定める重点4分野を対象業種に含めるとともに、市内各地区の特性に応じ、誘致対象とする産業分野を明確化するなど、積極的な企業集積の促進を図っております。今後も、本市を取り巻く経済状況をかんがみ、企業動向や用地情報の早期把握、土地所有者の意向の掘り起こしなど、幅広くスピーディな情報収集活動を行い、立地を希望する企業と事業用地のマッチングに努めるなど関係機関等との連携を図りつつ、企業立地を促進してまいります。
 次に、企業誘致に関する千葉県との連携についてですが、県においては、市町村が行う企業立地助成と連携して助成を行う市町村連携事業制度を運用しております。また、千葉土気緑の森工業団地の分譲主体である千葉県土地開発公社も含め、日ごろより企業の立地動向等に関する情報交換を行うとともに、誘致対象企業訪問や企業誘致関係フェアでの出展ブース運営等について共同で実施しております。
 次に、物流施設に対する企業誘致の取り組みについてですが、近年の企業活動のグローバル化、消費者ニーズの多様化やIT化の進展など、我が国の経済社会環境が大きく変化する中、企業の経営戦略において物流が注目されており、その効率的なシステム構築が重要な課題となっているところです。
 本市の助成制度では、千葉土気緑の森工業団地、ちばリサーチパーク、新港経済振興地区の3地区において立地助成を行っておりますが、今後は、経済活動における物流の重要性を踏まえ、物流総合効率化法に定める特定流通業務施設の立地助成等について、関係部局と連携を図りながら検討してまいります。
 次に、企業誘致に関する情報収集発信活動についてですが、ホームページ、各種フェア出展、ダイレクトメールによる企業動向調査のほか、平成17年度より企業誘致専門職員1人を配置し、情報の収集、提供による誘致活動、相談業務等を実施しております。
 次に、外国企業の誘致活動についてですが、本市の助成制度において、外資系企業を対象とした補助メニューを設け、在日の大使館や商工会議所への訪問等によるPR活動を実施するとともに、千葉県や日本貿易振興機構等との連携を図りながら誘致活動を展開しております。
 次に、報奨金制度に対する本市の見解についてですが、本制度は用地の分譲促進のための効果的な取り組みの一つであると認識しております。千葉土気緑の森工業団地では、分譲主の千葉県土地開発公社が立地希望企業に関する情報を募集し、この情報に基づき、企業が立地した際に情報提供者に対して報奨金を支払う成約報酬制度を設け、分譲促進を図っております。なお、平成15年の制度開始以来の実績は2件となっております。
 次に、地域商店街の今後のあり方についてですが、商店街は単なる買い物の場としてだけではなく、地域住民に対してにぎわいと憩いの場を提供する地域コミュニティー醸成の場として大切な役割を担うものであり、少子・高齢化社会におけるまちづくりの観点からも商店街の活性化は重要なものであると認識しております。このため、リーダーの育成、商店街組織力の強化、来街者のニーズを踏まえた個店の経営改善などを図るとともに、町内会やNPOなど、多様な主体と連携しながら、地域に根差した商店街づくりを進めることが必要であると考えております。
 最後に、具体的な活性化策への取り組みについてですが、千葉市商業振興指針に基づき、空き店舗対策事業や地域連携活動事業など八つの支援事業を実施し、商店街の活性化に取り組んでおります。また、全国の商店街活性化への取組事例を収集し、市内の地域特性に応じて類型化した実践!元気商店街手引書を商店街の方々と意見交換を行いながら作成しているところです。今後は、活性化に向けた実効性ある取り組みとして、この手引書や商店街カルテを参考にして、専門家を交えた協議の場づくりを進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。


◯議長(中島賢治君) 都市局長。


◯都市局長(徳永幸久君) 経済振興施策についてのうち、所管についてお答えします。
 まず、西口再開発事業や栄町再生プロジェクトの完了による税収の見込みと雇用の創出についてですが、西口再開発事業による税収見込みは、A棟再開発ビルに係る固定資産税と都市計画税を合わせて、年間おおむね7,000万円と想定しております。また、雇用の創出につきましては、A棟再開発ビルの事務所、店舗などの従事者として約1,000人を予測しております。
 次に、栄町再生プロジェクトにつきましては、平成21年度に策定を予定している栄町まちづくり再生計画において検討してまいります。
 次に、官民連携による重点的な都市再生整備手法についてですが、まず、TIFなどの都市再生手法の発想や視点は、官民連携によるまちづくりを推進する上で注目すべき点であると考えており、今後、調査研究してまいります。また、本市では、西口再開発事業において民間活力を利用する特定建築者制度を導入しております。なお、蘇我特定地区の整備におきましては、民間投資などを誘発するトリガーとなる都市基盤を公共が整備し、上物は地権者みずからが誘致するなど、官民の適切な役割分担のもと、土地の利活用の促進及び民間投資の誘発を図っております。
 最後に、西口再開発と栄町再生プロジェクトの進捗状況及び今後の取り組みについてですが、まず、西口再開発につきましては、今年度内にA棟再開発ビルの特定建築者を決定し、駅前広場などの公共施設と合わせ、平成23年度末の完成を予定しております。また、B棟につきましては、A棟及び駅前広場などの整備が完了したあとの経済社会状況を見きわめながら検討してまいります。
 次に、栄町再生プロジェクトにつきましては、社会実験楽市バザールを実施するとともに、まちづくり倶楽部を開設し、地元の方々の相談や交流を促進しております。今後、地元関係者と協議し、平成19年度からの成果を反映した再生計画を平成21年度に策定するとともに、地元主体の体制を維持できるよう支援していきたいと考えております。
 以上でございます。


◯議長(中島賢治君) 市民局長。


◯市民局長(鈴木英一君) 初めに、ひきこもり対策についてのうち、所管についてお答えします。
 まず、ニート、ひきこもり対策のこれまでの取り組みについてですが、幕張にある職業訓練法人テクノピラミッド運営機構が運営する千葉地域若者サポートステーションにおいて、ニート、ひきこもりへの自立支援を行っておりますので、市のホームページで紹介するとともに、各区役所等でポスターの掲示やチラシを配布するなど、若者の就職支援の立場からサポートステーションの普及啓発に努めております。
 次に、庁内の窓口の一本化についてですが、ニート、ひきこもり対策は多岐にわたるアプローチが考えられることから、庁内での体制を含めまして、引き続き関係部局と検討したいと考えております。
 次に、ニート対策における学校との連携や訪問相談についてですが、千葉県が本年2月、有識者や学校関係者、自立就労支援の関係団体などで構成する千葉地域若者自立支援ネットワーク会議を立ち上げ、本市も参加をしております。今後は、この会議において若者の置かれた状況に応じた相談や自立支援プログラムなどに取り組み、学校との連携や訪問相談についても教育委員会を初めとする関係部局等と調査研究してまいりたいと考えております。
 次に、地域の防犯対策についてお答えします。
 まず、民間交番に対する見解ですが、民間交番を設置している他都市では、犯罪の抑止につながっていると伺っておりますので、防犯拠点として効果のある施策であると認識しております。
 次に、今後の防犯拠点の整備に関する考え方についてですが、本市の地域防犯計画では、防犯上の拠点づくりとしてコンビニエンスストアや郵便局などの協力を得て、すべての方が利用できる防犯上の拠点を指定することとしております。現在、地域防犯ネットワーク事業として市民が犯罪に遭ったときに助けを求めたり、110番通報の援助をしてもらうことのできる36の事業所等と防犯に関する覚書を締結しております。このようなことから、今後も犯罪防止に期待のできる地域防犯ネットワーク事業を積極的に進めてまいります。
 次に、市内の地域防犯情報センターと地域安全安心ステーションの数ですが、地域防犯情報センターは11カ所が指定され、地域安全安心ステーションは4地区が選定されております。二つの制度の効果ですが、地域防犯情報センターは、県公安委員会から犯罪の発生状況などについて速やかに情報を受けることができるとともに、警察官が立ち寄り、防犯に効果的な情報交換などが可能となります。また、地域安全安心ステーションは、ジャンパー、帽子、腕章などのパトロール活動に必要な物品の貸与のほか、防犯訓練の実施や警察官との合同パトロールの実施などの支援を受けることができます。
 次に、二つの制度についての今後の取り組みについてですが、それぞれ、県または国の制度ではありますが、地域での防犯活動の活性化とともに防犯拠点としての役割も期待できることから、市ホームページなどを活用し周知に努めてまいります。
 次に、公共施設における防犯上の配慮についてですが、死角をなくし、見通し等を確保するため、公園や学校の樹木の剪定や夜間の照度を改善するため、公園の照明灯器具の更新に努めております。また、建物の出入り口の扉は透明性の高いガラス等を用いるなど開放的で死角をつくらないよう配慮しております。さらに学校施設の新築、改築に当たっては、学校施設整備指針に基づき、不審者の侵入を抑止できる施設となるよう計画しております。
 次に、情報発信、情報共有の取り組みについてですが、昨年7月から防犯等に関する情報を電子メールで速やかに提供する千葉市安全・安心メールの配信を開始いたしました。情報は、市民に効果的に活用いただけるよう、犯罪発生日報のほか、緊急防犯情報、ワンポイント防犯情報に分類し、配信しております。
 最後に、地域防犯のホームページの充実についてですが、地域安全課のホームページを活用し、さまざまな犯罪から市民を守るための効果的、かつタイムリーな情報の提供に努めてまいります。また、情報の画面にはイラストを取り入れるなどより見やすいものとなるよう研究してまいります。
 以上でございます。


◯議長(中島賢治君) 教育次長。


◯教育次長(小川 隆君) 初めに、ひきこもり対策についての御質問のうち、所管についてお答えします。
 まず、不登校対策について早期発見、早期対応に取り組むべきではないかとのことですが、本市では不登校問題を最重点課題の一つとして位置づけ、取り組んでおりますが、特に未然防止、早期発見、早期対応は何より重要であるととらえ、全教育活動を通じて人間尊重の教育を進めるとともに、スクールカウンセラーの配置など教育相談体制の確立に努めてきたところであります。特に、平成18年度には、学識経験者や学校関係者から成る生徒指導調査研究委員会において、不登校児童生徒の初期段階での対応を中心に調査研究を進め、報告書にまとめて学校に配付し、指導体制の強化を図っております。報告書では、児童生徒を不登校にさせないためのキーワードとして、チームと初期段階を挙げ、欠席が週2日になった時点で管理職、学級担任、生徒指導担当、養護教諭、スクールカウンセラー等によるチームを発足させ対応することや、複数の目で子供、家庭の状況を把握し問題を見きわめるなど、初期段階の対応の重要性を具体的に示しております。このような取り組みにより、全国的には不登校児童生徒数が増加している中にあって、平成19年度の本市不登校児童生徒数は8%の減少となっておりますが、今後も、不登校防止に向け教職員一丸となって取り組んでまいります。
 次に、小1プロブレムや中1ギャップへの対応についてですが、小学校入学時に不適応を起こしたり、特に中学校では不登校生徒が増加したりする、いわゆる小1プロブレムや中1ギャップの問題は、本市でも顕著に見られる傾向ととらえております。これらの問題に対応するため、本市では他市に先駆け昭和63年度より幼保小関連教育を推進し、小学校と幼稚園や保育園との相互の交流を通し、円滑な接続を図るなど成果を上げてきたところです。小学校から中学校への接続については、学校行事や学習指導を通しての交流を進めるなど小中連携教育を推進し、研究指定校を初め、多くの学校から成果が寄せられております。また、小学校6年生で行っている農山村留学では、複数の小学校が合同で実施することにより、社会性の向上を図っているほか、中学校では入学前に体験入学などを実施し、見通しをもって中学校生活が迎えられるよう努めております。今後も、学校間の円滑な接続を図り、学校生活への不適応の解消に努めてまいります。
 次に、障害児教育についての御質問にお答えします。
 まず、保健福祉局と教育委員会の連携についてですが、本市では心身に障害のある幼児、児童生徒及びその保護者への相談支援について、幼児期は療育センターの療育相談所で、学齢期は養護教育センターで相談に応じております。さらに、就学に当たっては、養育相談所や発達障害者支援センターとの連携を図るとともに、就学前と就学後の相談が継続するようにも配慮しております。また、個別支援計画については、保育所、幼稚園、小学校、中学校等の各段階で個別指導計画を立てて指導に当たっております。なお、個別支援計画を含めたライフステージごとの保健福祉局と連携した支援体制の構築については、今後の検討課題とします。
 次に、本市の障害児の就労に向けた学校における取組状況と今後の方針についてですが、特別支援学級や養護学校では、中学3年生及び高等部の生徒を対象として、基礎的な技能を高め、職業についての理解を深めるために園芸、裁縫などの作業学習や事業所との連携による2時間(433ページにて2週間と訂正)程度の職場体験学習を実施しております。また、養護学校では夏休みに事業所を訪問し、個々の生徒にふさわしい就労の場を探すなどの就労支援に努めております。本年3月の千葉市における特別支援教育のあり方に関する検討会議の答申においても、就労等支援組織の確立が提言されておりますので、関係機関の連携を図り、就労支援の充実に努めてまいります。
 最後に、保護者団体や障害者団体との連携及び支援ボランティア等の育成についてですが、教育委員会では、現在、千葉市特別支援教育振興大会や養護学校と特別支援学級児童生徒の交流を保護者団体、障害者団体等と共催で実施しております。また、千葉市における特別支援教育のあり方に関する検討会議や、千葉市養護教育センター運営協議会には、関係団体の代表に委員として参加していただいているほか、特別支援学校の学校評議員もお願いするなど、さまざまな機会を通して連携を図っております。さらに、通常学級に在籍する障害のある児童生徒に対する学校生活サポート事業の補助や、放課後の学習相談を行う学習支援員授業等の中で、多くのボランティアの方々に御協力をいただいているところでございます。今後は、他市の事例も参考にして関係団体との連携のあり方やボランティア等の育成について検討してまいります。
 なお、先ほど、障害児教育の中の答弁で、取組状況と今後の方針の中で2週間程度と御答弁をするところ、2時間と答弁いたしました。大変申し訳ありませんでした。訂正させていただきます。


◯議長(中島賢治君) 水道局長。


◯水道局長(岩井秀樹君) 第3次拡張事業についてお答えします。
 まず、未給水区域を解消するに当たっての配水管整備の課題ですが、未給水区域を解消するためには、既設の配水本管を要望地区に延伸し、その配水本管に配水支管を接続して面的な整備をすることにより行います。現在、配水本管と1戸当たり20メートルまでの配水支管は、全額市の負担で布設しますが、それ以上は工事費の半分を加入者の方々に負担していただいております。なお、この加入者の負担は区の上水道配水管布設事業補助金交付要綱により20万円を上限にその3分の1が補助されております。また、地下水の汚染地区に指定されていれば、地下水汚染にかかる上水道配水管布設事業補助金交付要綱により、加入者負担分の全額が原則補助されます。しかしながら、現在、未給水となっている地域は、家屋が点在しているため高額な費用負担への懸念があることや、地下水が豊富であり、従来から井戸を利用していることから上水道への移行がまとまりづらい状況にあります。
 そこで、今後の対応ですが、先ほど申し上げました補助制度を活用することのほか、要望に合わせ、配水管のルートを精査し工事延長を短くすること。工法の工夫により配水管布設工事費を削減すること。配水管布設工事と加入者が行う給水管布設工事を同時に行い、加入者の負担をトータルで軽減することなど創意工夫を凝らし、これらをもって地元自治会などに説明やPRに伺い、積極的な加入の促進を図ってまいります。
 以上でございます。


◯議長(中島賢治君) 小川智之議員。


◯24番(小川智之君) ただいまは、当局より丁寧な御答弁を賜り、まことにありがとうございます。おおむね了解いたしましたので、2回目は要望とさせていただきます。
 まずは、新行政改革推進計画についてです。
 今回の質問では、極めて基本的な質問をさせていただきました。なぜなら、日々の業務の中でつい忘れがちな基本に常に立ち返ることが大切だと考えているからです。行政改革は今や、どの自治体においても取り組んでおり、いわばファッションのようなものになっているきらいがあります。しかし、ファッションというものは一過性のもので、最初のうちは盛り上がるのですが、段々尻すぼみになってしまう傾向にあります。これを普遍的なものにするには、細かい事業を考えるよりも、大きな視点で組織の体質改善を図らなければなりません。行政の仕事は徐々に肥大していくパーキンソンの法則に縛られています。このまま肥大を続ければ、人間であれば生活習慣病など、さまざまな病気に罹患し、最終的には命を落とすこともあるように、行政も持続できなくなり、夕張市のように破綻するかもしれません。そうならないためにも、早い段階からダイエットをするべきですが、ダイエットもやり過ぎたり、やり方を間違えると体を壊す原因になります。組織も同様です。問題点はどこにあり、どういう状況を目指すかをしっかり見きわめながら、常に意識を高く持ち続けなければならないのです。
 民間企業でも業績が悪化したときは、抜本的な見直しを図り、リストラを敢行し、業務の再構築を図ります。しかし、それだけでは一時的に業績は回復しても利益を上げることはできません。やはり成功している企業を見ますと、常にイノベーションに取り組んでいることがわかります。私は、行政もイノベーティブな組織になるべきだと考えます。蛇足ながら、イノベーションとは全く新しい技術や考え方を取り入れ、新しい価値を生み出し、社会的に大きな変化を起こすことを指します。では、イノベーションを起こす組織はどのような組織かといいますと、コミュニケーション能力が高く、モチベーションも高い組織であります。したがって、コミュニケーションとモチベーションの二つを高めて、組織力を最大限に活性化するのがリーダーの役割ということになります。
 コミュニケーションとは、いわゆる会話のことですが、組織でいえば議論や対話を指します。上意下達の組織ではなく良好な上下関係、縦割りでなくフラットな組織で、だれもが自由に意見を述べることができる組織がコミュニケーション能力の高い組織です。一方、モチベーションとは、人が一定の方向や目標に向かって行動し、それを維持する働きを意味します。もう少し説明しますと、モチベーションは二つの要因から構成されています。一つは、人の内部、心にあって行動を引き起こす動因、ドライブと呼ばれるものです。身近な動因には食欲や睡眠といった生理的欲求があります。もう一つの要因は誘因、インセンティブと呼ばれるものです。これは人の外部にあり、この誘因により人の行動は誘発されます。動因と誘因は、相互に影響し合って人間の行動を左右し、強い動因があれば誘因がなくても行動が引き起こされます。逆に幾ら誘因があっても、動因が生じなければ行動は起こらないと言われています。わかりやすく言えば、おなかいっぱいのときに、おいしそうな料理を目の前にしても食べたいと思わないのは、おいしそうな料理という誘因に動因が生じないからです。
 このようなモチベーションを理解するには、アメリカの臨床心理学者であるハーズバーグが提唱する動機づけ理論、衛生理論が有名であります。ハーズバーグは企業におけるこの動因と誘因を具体的に研究し、この理論を発表しました。現在でも、この理論はモチベーションを考える上で極めて重要な考え方となっています。外部から報酬を与えて、モチベーションを向上させようとする手法は外発的動機づけと呼ばれています。目標を達成すれば昇進、昇格させる人事制度や成果主義に基づく人事制度、賃金制度は、この外発的動機づけの代表例です。これに対して、社員がみずからの意思で主体的に目標を立て、目的に向かって行動を起こさせるようにする動機づけは、内発的動機づけと呼ばれています。外発的動機づけは誘因によって行動を引き起こさせるものであり、内発的動機づけは動因によりモチベーションアップを目指すものです。ハーズバーグの分析では、外発的動機づけを衛生要因とし、この要因は満たされないことで不満を引き起こすことはあっても、これを幾ら改善しても満足度を高めることはできなかったとしております。つまり、外発的動機づけだけでは、モチベーションは向上しないということです。
 答弁にあった施策は、どちらかというと外発的動機づけによる手法であります。やはり、職員のモチベーションを向上させるには、内発的動機づけによる手法が望ましく、やればできるという自信を持たせる。成功には賞賛の声をかけてやる。部署やチームにとって必要な人であることを理解させる。仲間からの感謝の気持ちを伝える。成功を分かち合う。権限を与え、挑戦させてみる。自主的な判断を尊重する。フィードバックを通じて客観的に自分自身を知らしめる。提案を真剣に聞いてやるといった内発的動機を喚起し、動機づけ要因に訴えかけるマネジメントが望ましいと思います。このような理論からも、前回質問させていただいたアントレプレナーシップ制度は、職員のモチベーションの向上につながると思いますので、ぜひ、取り入れることを要望するとともに、内発的動機を喚起するような施策に努めてもらいたいと思います。また、フラットな組織で、だれもが自由に意見を述べることができる組織は、職員のやる気を引き起こし、職員の内発的な意識改革につながります。答弁でも、今後、本庁と区役所のあり方等について検討するとありましたが、このような考えを取り入れ検討していただきたいと思います。
 さらに、組織の見直しに当たっては、計画の目的である市民の視点、納税者の視点に立つというものをしっかり念頭においていただくとともに、私が以前より主張しておりますバランススコアカードの考え方に基づき、内部組織の視点、将来の視点を加えていただきたいと思います。組織内部の視点は、前述したとおり、職員のモチベーションが高まるようにすることで、当然、ワーク・ライフ・バランスも含めた働きやすい環境をつくることも含みます。また、将来の視点とは、いわば今後目指すべき社会を見据えた視点であります。地方分権が進み、地方公共団体から地方政府へ、ガバメントからガバナンスへと変わっていくことを前提に、目的指向型の組織になるように見直しを図っていただきたいと思います。また、イノベーティブな組織にしていくためには、庁内シンクタンクは必要不可欠だと思います。ぜひ、前向きな検討をお願いいたします。いずれにいたしましても、行政改革に当たっては、その目的を意識し、その目的を達成するには、どうすべきかということを常に念頭において取り組んでもらいたいと思います。
 次は、経済振興施策についてです。
 今回は、シカゴ市の視察において学んだことから質問させていただきました。スバル・オブ・インディアナ・オートモーティブを視察したときに、担当者の方がアメリカの行政において最もプライオリティの高いミッションは、雇用の創出だということをおっしゃっていました。私は、日本でも当然、優先度の高いミッションだと思います。雇用を創出するには企業誘致は必要ですし、企業誘致するには都市イメージを高める必要があり、そのためには都市基盤の整備が必要です。一方、既存の商店街を守ることも雇用を守ることにつながることから、非常に重要な経済振興施策になります。当局においても、そのことは十分認識していただいているようなので、引き続き頑張っていただきたいと思います。
 要望としましては、企業誘致においては、先ほどのモチベーション理論同様、インセンティブだけではなく、企業のドライブを刺激するような本市の優位性を積極的に情報発信しなければならないと思います。また、営業というものは情報力が命です。アンテナを高く張り巡らし、情報をつかんだら即行動をし、時にはトップセールスを行うなど、営業戦略をしっかり確立してもらいたいと思います。また、情報収集発信の拠点として東京事務所の機能強化も求めます。さらに、戦略上必要とあれば海外事務所も検討すべきだと思います。
 次に、ひきこもり対策についてです。
 この不登校、ニート、ひきこもりは、次の障害児教育同様ケース・バイ・ケースで、これだという解決策がないのが実情です。ただ、行政の支援体制によって保護者の負担や不安を軽減することはできると思います。特に不登校、ニート、ひきこもりを抱える家庭では、どこに相談するわけでもなく悩みを抱えたまま過ごす家庭も多く、また、質問でも言いましたが、相談しようにも、どこに相談したらいいかわからないと感じる保護者も多いと思います。今回も、答弁が保健福祉局からはなかったものの、教育委員会や市民局から答弁があるなど、ケースによって対応窓口が違うのでは解決もなかなか進まないと思います。やはり、ひきこもり対策室といった形で窓口を一本化させることが大切だと思います。また、予防的な視点を加えることも大事です。なぜ、不登校やひきこもりになったのか、その要因を調べ予防的な措置を講じれば、絶対数は必ず減ります。そして、もしなったとしても、体系的な支援策があれば復帰も早くなると思いますし、そのためには、やはり窓口の一元化が必要だと思いますので御検討願います。
 そのほか、不登校について非常に興味深い話を聞いたことがありますので、御紹介させていただきたいと思います。フランスでは級長というのがおりまして、その級長が大体子供たちの3者面談とかというのに参加するそうです。その級長さんは、その生徒が自分がどういう人間かというのが先生に対して表現できないときに、級長さんがフォローアップするというようなことをやって、リーダーシップ教育というのをフランスで行っているということをこの間ブリュッセルに行ったときにお伺いしました。それで、私は思ったんですが、不登校に対しても、やはりその級長さんやそのクラスのリーダーにやはり迎えに行ってもらうだとか、一緒に同行してもらうとか、そういった訪問相談をしていくというのも一つの手法だと思いますので、ぜひ、参考になればと思いまして御紹介させていただきました。
 次に、障害児教育についてですが、前述したように、これもケース・バイ・ケースで、なかなか対応が難しいのですが、教育委員会と保健福祉局がしっかり連携し、その都度その都度の支援計画ではなく、幼児段階から成人になるまでの一連の支援計画を立て、そして、現場、保護者、地域全体で児童を支えていく体制をつくるべきだと考えます。ひきこもり対策にしても、この障害児教育にしても、行政の都合ではなく、市民の視点に立った組織づくりを目指すことを要望いたします。
 次に、地域の防犯対策についてですが、防犯意識の高まりが維持できれば、組織の維持はできますが、時間がたつにつれ組織の維持がなかなか難しくなってきます。そうならないためにも、ここでもモチベーション理論を出しますが、防犯拠点というインセンティブを与えるとともに、ホームページ上で取組事例を紹介することによって、内発的動機づけを誘発すべきです。また、その取組事例を見た他の防犯組織も刺激を受けると思いますので、ぜひ、ホームページの充実を図る際には、取組事例を掲載することを要望いたします。このほか、モチベーションを高める施策を図っていただくよう、また重ねて要望いたします。
 最後に、第3次拡張事業については、非常に前向きな答弁をいただき、まことにありがとうございます。地元で説明に入るときには、地元の要望をしっかり聞いていただき、皆様にしっかりと御理解いただけるように丁寧な説明に努めていただきたいと思います。
 以上で、私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)


◯議長(中島賢治君) 小川智之議員の一般質問を終わります。